ロングスリーパーやショートスリーパーがいる中で、皆様はどのぐらいの睡眠時間が最適なのか把握できていますか?
一般的に最適な睡眠時間は6~8時間にように聞いたことがある方は多いと思います。
こんなことを思ったことはありませんか?
「6~8時間って2時間も違うし、ロングスリーパーもいれば、ショートスリーパーもいるし、結局睡眠時間どのぐらいが正解なの???」
睡眠時間は人それぞれ適切な時間があると考えられています。
今回はある有名な方を例に挙げ、最後に最適な睡眠時間の見つけ方をご紹介します!
ある有名野球選手の睡眠時間
最近WBCで日本が湧いていましたね!
WBCで活躍した有名な選手と言えば皆さんご存知「大谷翔平選手」
MVPを獲得して、ある番組ではレブロンジェームズ級のスーパー選手とまで言われるほどの大谷翔平選手。
大谷選手は事あるごとに睡眠の重要性を口にしてきました。アシックスジャパンによる動画インタビューでは、「小学生のころは毎日夜9時から朝7時まで寝ていた。昼寝もしますし、半日くらい寝ていたかもしれない」と語っています。
雑誌のインタビューでも「一番大事に考えているのは、寝ることです。もともとシーズン中はいっぱい寝るようにしてきましたけど、今年はとくにいっぱい寝るようにしていますね」と話していました。子ども時代も今も、1日10時間を超える時間を睡眠に費やしていることがインタビューから分かります。
これは何を意味しているのでしょうか。
“睡眠負債”の言葉を生み出したベストセラー『スタンフォード式最高の睡眠』の著者で、米スタンフォード大学医学部精神科の西野精治教授はこう語ります。
「1日の睡眠時間には個人差がありますが、平均は米国人で7.5時間、日本人で7時間ほど。一方、割合は小さいですが日に3~4時間しか寝ない人や、10~12時間寝る人もいます。4時間未満はショートスリーパー、10時間以上はロングスリーパーと呼ばれます。」
この分類で考えると、大谷選手はロングスリーパーと言えますね。
しかし、長く眠れば眠るほどスポーツの成績向上や健康につながるかというと、一般的にはそう考えられてはいません。
西野教授「統計的に見て、睡眠時間が平均に近いほど健康で、疾患リスクや死亡率が最も低いです。一方、睡眠時間が極端に短い人や長い人は、数年間の追跡調査の結果、様々な病気のリスクが高くなることがわかっています。1日10時間以上寝る人の場合、昼間の眠気や目覚めの悪さ、体の不調などがあると、睡眠障害の過眠症と診断されることもあります。一方で例外もあって、睡眠時間が短くても長くても、いたって健康な人もいる。テレビなどで見る限り、大谷選手も疾患等の兆候は認められない。健康なロングスリーパーという、珍しいケースかと思われます」
野球選手の過酷さ
皆様は睡眠の観点から見た野球選手の過酷さについて、考えたことはありますか?
プロ野球選手は週末の試合と、平日のナイトゲームでは試合開始時間が5時間異なります。
これは医療関係者や消防士、コンビニ店員などの職場と近い環境と言えます。このような環境だと、一般的にメタボリックシンドロームや高血圧、がんなど色々な病気の発症リスクを高める可能性があり、集中力にも関わってきます。
シーズン中の野球選手は半年間そんな生活が続き、身体や脳への負担が大きくなっているのです。
さらにメジャーリーグともなると、時差が起きることで1日の生活リズムはますます不規則になります。
睡眠時間も大事ですが、規則正しく眠ることも大切になってきます。そんな不規則な生活リズムを強制されるメジャーの環境で、誰も経験したことのない「二刀流」でシーズンを戦い抜いた大谷翔平選手。この悪条件で結果を残している大谷選手は本当にすごい人間だと言えるでしょう。
遺伝要素の可能性が高い
西野教授は「大谷選手はダラダラと長くではなく、質の高い深い睡眠ができているのは間違いないでしょう。長く質の良い睡眠がとれている可能性があります。」と語ります。
さて、ここまで話を聞いて、やはり気になるのは自分自身の睡眠時間ですよね。
大谷選手のようなロングスリーパーになれば、仕事などでパフォーマンスを向上させることができるのだろうか。
一方で、ロングスリーパーとは逆に、かつて「1日3時間しか寝ない」と言われたお笑いタレント・明石家さんまさんのように、ショートスリーパーとして知られる人物だったらどうなのか。
現実にはロングスリーパーもショートスリーパーも、「なろう」と思ってなれるものではないようです。
水野教授「4時間未満の睡眠でも健康を維持するショートスリーパーは、ロングスリーパーと同じく、1%未満の少数と考えられています。いずれも遺伝的な素因を有する方々です。ほとんどの人はそうした遺伝子を有しませんので、睡眠時間を無理やり短くしたり長くしたりすれば体を壊します。重要なのは、身体が必要とする睡眠時間に比べて、どれだけ寝ているか。適正な睡眠時間を確保し、かつ深い睡眠がとれれば、身体のメンテナンスに有利に働く可能性があります」
最適な睡眠時間の見つけ方
ここで皆様お待ちかねの「自分の最適な睡眠時間の見つけ方について」です。
自分に最適な睡眠時間を測るには、次のような方法があります。
①好きなだけ寝る生活を続けてみてください。
一般的には13時間ほど寝られますが、だんだん短くなって収束していきます。
②3週間後ぐらいに増えも減りもしなければ、その時間が身体が必要とする睡眠量であると言えます。
またもう一つの方法が、
休日と平日でどれだけ睡眠時間が変わるか確認することです。
平日7時間寝る人が休日90~120分以上長く寝るなら、普段の睡眠が足りないことになります。
引用元※週刊朝日 2021年12月3日号
まとめ
大谷選手やさんまさんのように例外はありますが、どんな方にも最適な睡眠時間はあります。
それぞれ最適な睡眠時間を見つけて、日中のパフォーマンスを上げて大谷選手やさんまさんのように大活躍できるよう目指しましょう!
■記事担当
ネルチャーライター / 安井 海人
2021年株式会社アメイズプラスに新卒入社。ECサイトの運営、マーケティング、コンテンツ制作を担当。ネルチャーのライターとしてコラムを書き続けてきたが、5月から担当が代わることになる。私、安井のコラムを楽しみにしていたファンの方には大変申し訳ない(いないか)。。。残り2回精一杯皆様に睡眠についてお届けしていく。
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