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マットレスにはシーツを敷くのが基本
最近は、機能性が高い寝具に加えて、シーツやパッドなど、さまざまなアイテムも増えてきたので、どのような組み合わせが正しい使い方なのか分からなくなってしまうこともあります。
とくに、マットレスはデザイン性が優れたものもあり、一見しただけでは、そのまま何も敷かずに寝られるものと勘違いしてしまいがち。
しかし、このような間違った使い方を続けていると、マットレスの機能低下が進んでしまいますので、正しい使い方とケア方法、さらには、シーン別の工夫について解説していきます。
床にそのまま敷いたり、ベッドに乗せたりと、使い勝手が非常にいいマットレスは、テレビのコマーシャルでも目にしない日はないぐらい、各社からさまざまな商品が販売されていますね。
マットレスは、大別すると2種類に分かれます。
1つは、中にスプリングが入っていて、厚みもあるタイプ。
もう1つは、ウレタンなどの素材だけでできていて、少し薄いタイプ。
いずれも、敷き寝具には変わりありませんが、後者は布団の上に敷いて使われることが多いです。
間違った寝具の使い方をしていませんか?
人気が高まる一方で、マットレス販売メーカーの説明が徹底していないためなのか、間違った使い方をしている方が非常に多いのです。
具体例を挙げていきますので、みなさんに該当していないか、確認してみてください。
マットレスをフローリングの上に敷く
畳の上にマットレスを敷いた場合、寝ている間の発汗でたまった水分は寝具の下部に移り、やがて畳のいぐさが吸収していきます。
しかし、フローリングには吸湿性がありませんので、マットレスから放湿される水分は床との間にこもってしまい、寝具の裏面が常に湿気た状態に・・・。
さらに、マットレスを上げずに万年床の状態にするとか、部屋の湿度が高い状態で使うなどすると、寝具の水分量はどんどん上昇していき、気が付いたらカビがびっしり生えていて、なんてことも少なくないのです。
とくに、寒い冬の季節は、マットレスの環境悪化が進みます。
エアコンをつければ、部屋に浮遊する水蒸気が水滴となり、これが床面にも付着。
汗の水分と合わさって、寝具の湿度がさたに上昇しますから、カビの増殖に拍車がかかります。
さらに注目したいのは、床上の衛生状態。
毎日徹底的に掃除をしたとしても、わたしたちの部屋には常に空気の流れが発生していて、ホコリや雑菌などが舞っています。
この状態は、床に近づけば近づくほどひどくなり、床面から高さ30センチまでの位置には、大量の不純物が常に浮遊しているのです。
マットレスをフローリングに敷いて寝ると、顔の位置がこの危険エリアに入りますので、呼吸をするたびにホコリや雑菌を吸い込むことに。
このようなリスクを考えて、部屋のスペースの都合などで、どうしてもマットレスをフローリングに敷かないといけない時は、すのこを敷くなどして寝具から出る水分が放質される空間を確保してください。
最近は、オシャレな畳パッドも販売されていますから、こうした吸湿性のあるグッズを使うのも1つの手です。
また、寝ている間にせき込んで目が覚めてしまったり、カラダの免疫力低下を感じたりしている方は、折りたたみベッドを購入して、その上にマットレスを配置してみてください。
マットレスの高さを変えるだけで、衛生状態がガラリ一変することを実感できることでしょう。
マットレスの上に敷布団を敷く
敷き布団の上に、マットレスを敷くのは問題ありません。
それは、マットレスの底つき感を解消したり、敷き寝具全体の高さを増せたりするというメリットもあるからです。
(※コイルが入ったマットレスの場合は、このような寝具の配置に意味はありません)
しかし、マットレスの上に敷布団を敷くというのは、間違った使い方です。
マットレスは、敷布団のように直接寝ることを目的として作られていますから、体圧分散力や通気性などがすべて損なわれてしまいます。
それに、このような使い方をすると、クッション性は高くなるかもしれませんが、布団から放質される水分をマットレスが吸い込んでしまうので、カビだけでなくダニも繁殖しやすい環境になってしまうのです。
もし、寝心地を優先してマットレスの上に布団を敷いて寝る場合は、フローリングの上に敷くときと同じように、湿気のこもりに細心の注意を払ってくださいね。
すのこなどを敷く必要はありませんが、寝具全体を覆える大きさがある吸湿シートを設置し、できれば毎朝起きた後に、布団を上げて寝具の間にたまった水分を放出させましょう。
布団乾燥機は、マットレスと敷布団の両方にかけるということもお忘れなく!
さらに、このような寝具の使い方をしてから、朝起きた時に腰痛がひどくなったら、すぐに敷布団は取り除いてください。
腰が必要以上に沈み込んで負担がかかり、カラダ全体にゆがみが生じている可能性があります。
こうした使い方の注意点を徹底しておけば、快適な睡眠環境を維持することができますよ。
シーツを敷かないで寝る
マットレスにはカバーが取り付けられているタイプも多いので、そのまま何も敷かずに寝る、といった使い方をしている方も多いようです。
しかし、カバーはシーツを敷く前提で作られていますから、シーツを使わないと寝ている時の摩擦で素材の傷みが激しくなり、快眠に不可欠な体圧分散力や反発力が、どんどん低下してしまいます。
こうした寝具の特徴を踏まえて、マットレスを使う場合は、必ずシーツを敷くようにしてください。
シーツは吸湿性が高いだけでなく、寝心地も重視しましょう。
深い眠りを得るには、寝具の機能性だけでなく、心地よさも必要です。
シルク素材のシーツなど、肌触りがいいアイテムを使うと、布団に入るのが楽しみになりますから、お好みの素材を探してみてくださいね。
マットレスの上に敷くべきものは?
次に、布団以外でマットレスの上に敷くべきものをご紹介していきます。
いずれも、マットレスの機能性低下を防ぎ、快眠をサポートしてくれるグッズですから、みなさんにピッタリのアイテムを選んで、寝具の環境アップにつなげてください。
寝心地をアップさせるベッドパッド
シーツの下に敷いて使うベッドパッドは、寝心地の改善に役立ちます。
新しいマットレスを買ってみて、ちょっと硬すぎるとか、カラダの一部に圧力がかかると思ったら、ベッドパッドを使ってみましょう。
また、へたりが激しくて寝心地が低下しているマットレスを使っている方にも、このベッドパッドがおすすめ。
新しいベッドに買い替えた時にも使えますから、良質な睡眠を得て健康生活を送るためにも、すぐに手に入れましょう。
ちなみに、ベッドパッドはシーツの下に敷いて使うもので、洗濯機で丸洗いOKです。
温度調整までできる敷きパッド
ベッドパッドと機能が似ていますが、敷きパッドはマットレスの上に敷き、その上に寝るといった使い方をします。
シーツとベッドパッド、両方の役割を持っているアイテムですね。
そのため、吸湿性にすぐれているほか、肌触りもいいですし、保温性が高いというメリットもあります。
冬は暖かく、夏は涼しい環境を作り上げてくれますので、より上質な睡眠を求めている方は、試す価値大ですよ。
マットレスの機能を補強するマットレストッパ―
ベッドパッドを使っても、まったく寝心地が変わらない場合は、プロテクターを試してみてください。
機能性が維持されているマットレスには不要ですが、へたりが激しい寝具をサポートするという使い方をすると、かなり寝心地が改善されます。
子どものオネショ対策はどうする?
小さなお子さんと一緒にマットレスで寝ている方は、「オネショ」の問題に頭を悩ませているのでは?
マットレスに染み込んだ尿の水分は、天日干しや布団乾燥機である程度放湿できますが、問題はニオイですよね。
時間が経っても、なかなかおしっこのニオイは消えませんし、さらにあらたなオネショをされたら、寝具の環境は一気に低下します。
いくら、最愛のお子さんのおしっこといえども、鼻をつくアンモニア臭の刺激を受けながら寝るのでは、常にストレスがたまって眠りが浅くなり、健康リスクが高まってしまいます。
そこでおススメなのが、「マットレスプロテクター」の使用です。
敷きパッドやベッドパッドでも、ある程度おしっこは吸収できますが、それでも大量のオネショには対応できないことも。
しかし、マットレスプロテクターでしたら、吸水性が非常に高いので、マットレスへのダメージが最低限に抑えられます。
防水マットレスを使うという手も
マットレスを買い替えるタイミングにある方は、防水マットレスを使うという方法も検討してみましょう。
文字通り、防水加工が施された寝具ですので、尿だけでなく、水などのドリンクをこぼしてしまった場合でも、さっとひと拭きでキレイに水分を吸い取れます。
もちろん、ニオイがこもるという心配も無用ですよ。
1つだけ注意しておきたいのは、このタイプの寝具は、通常のマットレスより通気性が悪いということ。
快適な寝心地を確保するためにも、敷きパッドを併用してください。
子どもがオネショをしてしまった時の応急処置
ここで、オネショ対策をしていない状態でトラブルが発生した時の、最適な応急処置について解説しておきましょう。
マットレスタイプによって対処法は異なりますので、あらかじめ今使っている寝具の素材を確認しておいてくださいね。
スプリングマットレス
まずは、吸湿性が高いタオルを用意して、マットレスの上を叩くようにしながら水分を吸い取ります。
さらに、クエン酸を溶かした水にタオルを濡らし、尿の汚れを拭き取っていき、最後にドライヤーの風を当てて乾かしてみてください。
数日たってもニオイがひどいと感じる場合は、これ以上のケアができませんので、マットレスクリーニングに対応している業者にレラクしてみてください。
ウレタンマットレス
低反発タイプと高反発タイプとで、ケア方法が異なりますので注意してください。
側生地を外して洗うのは、両タイプとも共通ですが、低反発タイプは中材をタオルで拭く、高反発タイプはお湯で洗い流すという方法になります。
いずれも、使う水やお湯にはクエン酸を混ぜてください。
低反発ウレタンの場合は、水分が浸み込みやすいという特徴がありますので、水分を吸い取る時は乾いたタオルを何枚も用意して、生地を傷めないように押し当てるようにしましょう。
ウレタン素材を絞るようにするのは、絶対にNGですからね。
最後に、ドライヤーを当てて乾かしますが、温度が高い風だと素材が劣化しますので、こちらも温度に注意しながら、やさしくケアしましょう。
このような応急処置でも状態が変わらない場合は、衛生面を考えて、新しいマットレスに買い替えることをおすすめします。
寝具以外でできるオネショ対策
普段からオネショを頻繁にするお子さんに対しては、衣類や補助具などでサポートすることも有効です。
たとえば、「オネショパジャマ」。
内側におしっこをしっかり吸収する布地がついていますので、マットレスへ尿移りを最低限に抑えることができます。
また、使い捨てタイプの防水シーツは、広範囲にわたっておしっこを吸収できますので、オネショパジャマと合わせて使うといいですね。
オネショはストレスが原因で起こることもあります。
「寝ている間に、オネショしたらどうしよう」
とお子さんにプレッシャーがかかると、改善するのに時間がかかってしまいますから、こうしたグッズを使って安心して寝られる環境を作ってあげてくださいね。
今回のまとめ
ご紹介したマットレスの使い方やオネショ対策は、寝具の劣化を防ぐためにも、すぐに実行してくださいね。
新しい寝具の購入で、出費が発生するのは気になるところですが、マットレスの機能低下が進んだり、使えなくなったりする可能性を考えたら、必要性が高い買い物だと認識できることでしょう。
今よりワンランク上の睡眠を得れば、日中のパフォーマンスアップにつながりますし、お子さんの健やかな成長にもつながりますよ!