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軽視できない音や光の刺激
布団に入ってもなかなか眠くならないとか、眠りについても何度も目が覚めるといった悩みを抱えている方が、ここ数年で激増しています。
眠りが妨げられる原因はさまざまですが、無意識のうちに受けているストレスや、寝ている間のクセなどもその1つ。
そのため、ドラッグストアや通販などで、さまざまな種類の快眠グッズが販売されていますね。
そこで今回は、数ある快眠グッズの中から、音と光のストレスや、寝ている間のクセを解消して、快眠に誘うアイテムの選び方を解説していきます。
あまりに気にしていないと思っていても、五感が受ける刺激は大きなダメージを与えることがありますしストレスは病気の原因にもなりますから、記事を参考にして自分にピッタリ合ったアイテムを見つけてください。
音の刺激は耳栓で軽減
一日中、耳に入ってくる音は、日中はそれほど気にならなくても、夜になるとストレスにつながりやすいのです。
たとえば、隣の家から聞こえてくる会話やテレビの音、外を走る車の音、工事の音などにさらされていると、次第に興奮状態に陥って眠気が発生しなくなります。
こうした音は、仕方ないと自分に言い聞かせても、心身が受けるストレスは大きくなってしまいますので、快眠グッズを使ってダメージを軽減してみてください。
音の刺激を和らげるのにおすすめなのは、耳栓です。
耳の穴に詰めるだけで、小さめの音はほとんど遮断できますよ。
スポンジタイプは就寝中の使用に向かない
耳栓の素材で一番メジャーなのは、スポンジタイプです。
空気で膨らんだ状態を指で練りつぶすように小さくした後、耳の穴に押し入れて使いますが、他の部位より皮膚が薄いデリケートな耳を傷つけやすいというデメリットがあります。
また、使っているうちに劣化が激しくなって、寝ている間にちぎれてしまうなんてことも。
ちぎれた耳栓の一部が耳に入って取れなくなることもありますので、就寝中の使用は控えましょう。
また、スポンジタイプの耳栓は、耳の中の汚れが付着しやすいのですが、こまめに洗わないと雑菌が繁殖して、耳栓を使う時に耳に侵入する可能性があります。
こうした特性を考えて、スポンジタイプの耳栓を使ったら、付着した汚れはティッシュなどでふき取り、こまめに水洗いして衛生状態を保つようにしましょう。
スポンジタイプの耳栓の選び方で注意したいのは、膨張力が低いタイプを選ぶことです。
耳に入れた後、大きく膨らむタイプの耳栓だと、耳の中を刺激するだけでなく、圧迫感が強くなって眠りが妨げられてしまいます。
遮音性が高いフランジタイプ
フランジタイプの耳栓は、開いた傘が3~4つぐらい重なった形状になっていて、音の侵入を二重三重の構造で防ぎます。
そのため、隣の家の会話や外の喧騒レベルでしたら、ほとんど聞こえなくなるぐらい遮音性が高く、音の刺激をシャットアウトするのには最適です。
ただし、寝た状態で使っていると、寝返りをうつ時などに耳栓が押されて、耳の奥に入ってしまうことも。
また、耳に入れるゴムの部分の劣化は、スポンジタイプ並に早いので、亀裂が入ってきたら、すぐに使うのをやめるようにしてください。
ちぎれた先端部分が、耳の中に入り込んで取れなくなるかもしれません。
耳に優しいシリコン粘土
力を加えると形状が変化して、そのままの形を維持できるシリコン粘土タイプの耳栓。
耳の穴に入る部分が少ないので、遮音性は少し落ちますが、耳への負担が非常に少ないので、耳栓を初めて使うという方にもおすすめ。
スポンジやフランジタイプのように、耳の穴に詰め込むというよりは、かぶせて使うという表現が適切ですね。
選び方のポイントとしては、粘着力の高さに注目しましょう。
シリコン粘土の粘着力が低いと、使用中に外れてしまうことが多いですし、使える期間が短くなってしまうのです。
耳にも優しいウレタンタイプ
使い方や遮音のメカニズムはスポンジタイプと同じですが、耳へのダメージはかなり軽減できるのが、ウレタンタイプ耳栓のいいところ。
遮音性も、スポンジより高いものが多いですね。
選び方で注意したいのは、耐久性が高いものを選ぶこと。
スポンジよりは長持ちしますが、ウレタンタイプの耳栓も指で力を加えて使うので、劣化するとちぎれてしまうことがあるのです。
また、遮音性をアップしようとして、耳の奥まで入れようとすると、耳垢が押し込まれて耳の病気を引き起こす可能性がありますので、この点にも注意してください。
イヤーマフは重低音も遮音可能
耳かけヘッドフォンと同じ形状をしているイヤーマフは、スポンジやウレタンなどでは遮音しにくい、重低音を軽減することができます。
音にはそれぞれ周波数があり、会話などはどのタイプの耳栓でも音を軽減しますが、重低音はそのまま伝わってきます。
イヤーマフは、アメリカでも射撃やクレー射撃競技の時に使われるなど、大きくて振動が大きい音を防ぐ時に使われています。
遮音効果はバツグンですが、こうした使用目的で設計されているため、イヤーマフを付けたままで寝るのは、ほぼ、不可能です。
また、マフと耳の密着度が非常に高いため、長時間使用していると耳が痛くなることが多いです。
イヤーマフは睡眠用ではなく、日中に近くで工事している音が気になる時や、交通量が多い場所で使うため、という選び方をしましょう。
夕方を過ぎたら照明は暗くして過ごす
音の刺激と並んで、わたしたちにストレスを与えるのは光です。
夜型社会が進んだ今、夜遅い時間でも繁華街は昼のような明るさですし、コンビニなどはまぶしいと感じるぐらいの照度ですよね。
しかし、強い光が目から入ってくることでも、脳が激しく刺激を受けて興奮状態になり、ストレス増加で寝つきが悪くなってしまうのです。
こうした環境は、自宅のリビングや寝室にも当てはまりますから、心身のリラックスを進めて寝つきをよくし、朝までグッスリ眠るためにも、照明の工夫をしながら夜の時間を過ごしてください。
ここからは、リラックスを促す照明の選び方について解説してゆきます。
夜は天井からの灯りではなく、間接照明で灯りを確保
天井に取り付けられている照明は、日中はそれほど気にする必要はありませんが、夜は頭の働きを活発にして眠りを妨げます。
夜の照明はカラダ全体で浴びるのではなく、間接照明のように光を天井や壁に当てて使うタイプにしましょう。
間接照明の選び方のポイントは、下記の3つです。
(1)500ルクス以下の明るさになるもの
カラダに直接明かりが当たらなくても、昼間と同じぐらいの明るさだと、目から受ける刺激が多くなってしまいます。
したがって、照度の目安は500ルクス前後に。
寝る2時間ぐらい前になったら、200ルクス以下になるような照明を選びましょう。
眠気を発生させるホルモンは、200ルクス以上の光を浴びていると、体内で発生しにくくなるからです。
ちなみに、寝る前の理想的な明るさは、月明かりぐらい(0.3ルクス)なんだとか。
(2)気分が落ち着く色の照明であること
蛍光灯のように白色の電気だと、なかなかリラックスできませんが、やさしいオレンジ色の灯りは見ているだけで落ち着きますし、眠気も催しますよね。
間接照明の選び方を考える時は、こうした色にも必ずこだわってください。
(3)広範囲ではなく、狭い範囲を照らすこと
間接照明はスポット的に使うのが基本で、壁際や足もとなど、照明の方向を変えて部屋の明るさを調整します。
間接照明の代表的なタイプ5つ
間接照明は商品によって、材質やデザインなどによってかなりイメージが変わりますし、明かりを照らす場所も変わってきます。
ここで代表的な5つの間接照明を紹介しますので、選び方の参考にしてください。
(1)フロアアップライト
丈が2メートルぐらいある照明で、比較的高範囲を明るくする用途で使われます。
光は天井に向かって照らし、部屋全体をやさしい雰囲気にしてくれるのが特徴。
スタンド式になっているタイプが多く、部屋の隅に設置して使うことが多いです。
(2)スポットライト(スタンドタイプ)
机などに置いて、部分的な明かりをとるために使います。
インテリアとしての機能も高く、背丈のあるスポットライトも人気です。
(3) スポットライト(クリップタイプ)
こちらは、クリップが付いているタイプのスポットライトで、部屋の一部に照明を集中させて、家具や家電、置物の存在を際立たせることもできます。
また、天井付近に設置して、狭い範囲で床面を照らすという使い方もおすすめです。
(4) フロアシェードライト
フロアアップライトより丈が低い、床に立てかけて使うタイプの間接照明。
照明を包み込むカバーにデザイン性があり、インテリアとしての機能も非常に高くなっています。
こちらも、部屋の隅やソファーの横などに設置して使います。
(5) ブラケットライト
壁に直接取り付けて使う間接照明で、廊下や玄関などにも使われます。
補助照明として使うことが多く、こちらもインテリア性が高くなっているのが特徴。
商品によって光が照射される方向がかわり、前方向に光を放つタイプから、下方向(床面)、上方向(天井)、上下の4パターンに分かれます。
今回のまとめ
どんなに忙しい日々を送っていても、夜は心身がリラックスする環境で生活して、ストレス解消を促してください。
そのためにも、ストレスの原因となる音と光の刺激は、今回紹介した快眠グッズで調整し、照明に関しては快適に感じる空間づくりの要素に加えてみましょう。
それぞれのアイテムの選び方をマスターしたら、さっそく、みなさんの部屋にも取り入れてみてくださいね。