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猛暑の後の秋バテに要注意
暦の上では、すでに季節は秋。
しかし、今年は夏前から異常気象が続いていて、6月から真夏日がたくさん発生しましたし、7月には連日の40度超えの酷暑が続きました。
夏の暑さのピークは過ぎた感じですが、少し気温が下がったからといって、心身がすぐに元気を取り戻すことはないですよね。
長期間に渡って猛烈な暑さを感じ続けたわたしたちのカラダは、疲労でヘトヘトになっているのはもちろんのこと、ストレスの蓄積も相当量に達していることでしょう。
秋になれば気温が下がって、熱帯夜のような寝苦しい夜は減り、眠りが深くなる傾向にありますが、逆に、食欲が減ったり、気分が沈む期間が長くなったりする“秋バテ”が発生しやすいのです。
その原因は、自律神経の乱れ。
夏の疲労はもちろんのこと、急に涼しくなると温度差にカラダがついてゆけなくなることがありますし、夏と同じように冷たい飲み物や食べ物をとりつづけていると、体内が冷えてしまいます。
こうしたストレスの影響を最初に受けるのが、わたしたちの生命活動をコントロールしている自律神経なのです。
そこで今回は、今からすぐに実践したい“秋バテ対策”について解説してゆきます。
ストレスの解消法や、快適な眠りにつながる規則正しい生活のポイント、そして、自律神経の乱れを解消するコツをしっかりマスターしておきましょう。
ストレスと自律神経の関係
仕事のプレッシャーや人間関係のもつれ、家族や自分の病気や悲しい出来事などなど、毎日生活を送っている中で、わたしたちはさまざまなマイナスの感情を抱き、ストレスを感じます。
こうしたストレスの要因は「ストレッサー」と呼ばれており、環境の変化(温度や湿気)や化学物質などの影響も含まれるのです。
今年は度を超えた暑さが続きましたから、我慢強い人でも相当なストレスがたまったことでしょう。
こうしたストレッサーの影響を受けると、血圧や心拍数が上がったり、焦りによる発汗、興奮状態が発生したりします。
これが、自律神経のバランスが崩れてしまっている状態です。
しかし、人間にはストレスに適応する能力が備わっていて、嫌なことを忘れて(切り替えて)趣味に没頭するとか、深い眠りを得て自律神経の疲労回復が進むと、次第にそのダメージは緩和されてゆきます。
こうした刺激とストレスへの対応繰り返し受けているうちに、わたしたちのストレス耐性は強くなってゆくのですが、ストレス解消がうまくできないとカラダの免疫力が低下してゆきますし、なかなか眠りにつけない、夜中に何度も目が覚めるといった不眠症状が出ることも。
夏から秋に季節が変わる時期は、夏の暑さや湿度によるストレスが蓄積しているのはもちろんのこと、心身の疲労をしっかり回復させる快適な睡眠が不足していたこともあって、自律神経が乱れたままの人が多いです。
この状態を放置しておくと、病気にかかりやすくなってしまいますし、自律神経の乱れが深刻になると、うつ病を発症することもありますから、今のうちから適切な心身のケアを習慣にしてゆきましょう。
笑うだけでも免疫力がアップ?
自律神経の乱れを整えるには、ストレスを受けないようにするのがベストですが、社会生活においてそのような暮らしを送るのは不可能です。
それに、適度なストレスを受けないと、先ほどもお話しした「ストレスへの対応力」が鍛えられません。
ですから、ストレスとはうまく付き合うためにも趣味の時間をしっかり確保して、楽しいと思える時間を作る、思いっきり笑う、そして、時には思いっきり泣くという行動をとることが重要です。
「笑う余裕なんてないほど、ストレスがたまっている」
という方も、面白いと感じることがなくてもいいですから、お腹の底から
「わっはっは」
と声を出してみましょう。
少し無理して笑顔を作るだけでも、カラダの免疫をコントロールする脳が刺激を受けて、ウイルスなどを撃退する「NK細胞」が活性化されるのです。
笑う時間を過ごした後は、心身をリラックスさせて布団に入りましょう。
お気に入りのハーブティーを飲んだり、アロマの香りを楽しんだりと、五感を心地よく刺激して、快適な眠りの準備に入ってください。
寝る前に注意したい自律神経への影響
リラックスタイムを作ることは重要ですが、寝る前に過ごす部屋の環境や、行動には注意が必要です。
快適で楽しいと思っていることでも、実は脳を興奮状態に導き、寝つきの悪さや浅い眠りを招いてしまうことがあるのです。
わたしたちの自律神経は、昼間に優位になって脳を覚醒させる交感神経と、夕方ぐらいから優位になる副交感神経がバランスをとりながら、心身の健康状態を保っています。
しかし、刺激が強い環境にいたり、脳を刺激する行動が多くなったりすると、交感神経優位の状態となり、快眠に誘う副交感神経がはたらかなくなるのです。
では、交感神経を活性化させる具体的な行動や習慣をチェックしてみましょう。
交感神経が優位になる行動①:音や光の刺激を受ける
わたしたちは夜になると、自然に眠気が発生しますが、これは睡眠ホルモンである「メラトニン」の作用によるものです。
しかし、昼間と同じぐらい明るい部屋にいると、メラトニンの分泌量は減少してしまいます。
コンビニエンスストアなどでは、室内よりも3倍ぐらい明るい照明を使っていますから、仕事の帰り道に買い物で立ち寄る時は、滞在時間を短時間で済ませましょう。
自宅のリビングや寝室の照明は、カラダに優しい間接照明を使うといいですよ。
ホテルの部屋のように、部屋の隅や足もとからオレンジ色の照明が照らされると、メラトニンの分泌が進んで自然に眠くなってきますよ。
また、光と同様に、音の刺激も快適な眠りの妨げとなります。
耳から入ってくる音の中には、ストレッサーとなるものもありますから、夜はなるべく静かな環境でゆったりとした時間を過ごすようにしてください。
テレビや音楽の音は控えめに、外の騒音が耳に入ってくるときは、耳への負担が小さい耳栓を使うといいですよ。
交感神経が優位になる行動②:寝る直前に熱いお湯に浸かる
入浴した時に熱いお湯の刺激を受けると、やはり交感神経が優位になってしまいます。
また、寝る時は体温が下がることで寝つきがよくなりますから、お風呂のお湯に浸かるのは、布団に入る2時間前までとし、お湯の温度は38度前後のぬるま湯にしてみてください。
このような条件で入浴すると、眠りにつくまでの間に急激な体温の降下が発生しますので、寝つきが非常によくなるのです。
もちろん、自律神経の乱れも整いやすくなり、副交感神経が優位になってストレス解消につながりますよ。
帰宅が遅くなってしまった場合は、なるべくぬるめのシャワーで入浴を済ませるのが、快適な睡眠につなげるポイントです。
交感神経が優位になる行動③:ベッドに入ってからのスマートフォン操作
ベッドに入ったら照明を落として目を閉じ、リラックスした状態で眠るのが基本。
しかし、寝る直前までスマートフォンを操作して、SNSをチェックしたり、動画を見たりするのが当たり前になっている人もいます。
このような行動は、スマートフォンから発せられるブルーライトの影響で、交感神経を活性化させるだけでなく、「情報を検索する」という行為によって、脳がどんどん興奮状態になるのです。
ですから、今日からスマートフォンは、ベッドから届かない位置に起きましょう。
これも、睡眠中にしっかりストレスを解消し、寝つきのよさと深い眠りを得るためです。
交感神経が優位になる行動④:あごが沈み込む枕を使っている
みなさんが今、使っている枕は、頭を乗せるとどんな形状になりますか?
もし、あごが沈み込んでしまうような状態になるようでしたら、呼吸のために吸い込んだ空気の通り道(気道)が狭くなっていて、いびきをかいているかも?
いびきをかいている間は、カラダに十分な酸素が供給されませんので、「低酸素血症」になるおそれがあり、交感神経が緊張状態になります。
こうなると、寝苦しさを感じて眠りが浅くなり、夜中に何度も目が覚めてしまいますし、呼吸が一時的に止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」を招くことも。
自分がいびきをかいているかどうかは、一人で寝ている方でしたら自覚しにくいのがネックですが、最近は寝ている間のいびきを録音できるスマートフォンの「いびきアプリ」も利用できます。
秋バテ防止のみならず、これからの健康維持とストレス解消のためにも、一度試しに使ってみてください。
もし、いびきをかいている時間が長いと分ったら、いびき防止機能がある枕に買い替えて、気道をしっかり確保してみましょう。
快適な眠りが朝まで得られて、目覚めがグンとアップすることでしょう。
自律神経の働きをサポートする快眠グッズ
このように、とても繊細な自律神経は、当たり前に行なっている日常の行動によって、失調しやすい状態にあるのです。
ストレスを軽減して、睡眠の質を向上させるには、夜に交感神経を刺激しない行動を避けると同時に、快眠サポートグッズの利用も効果的です。
最後に、当サイトでも人気の商品を3つ紹介しますので、ストレスに強い体質づくりも兼ねて、ぜひ、利用してみてください。
1.耳に優しく静寂空間を作る「スージーイヤーグミ」
交感神経を活性化させる音の刺激を軽減するのに便利なのは、耳栓です。
しかし、一般的なスポンジタイプの耳栓だと、耳に圧迫感を与えて、それがかえって不眠の原因になることもあります。
そこでおススメなのが、やわらかいシリコンで作られた「スージーイヤーグミ」。
自分の耳の穴の形状に合わせて変形できるタイプの耳栓で、装着すると博物館の中にいるような、非常に快適な静寂が得られるのです。
寝る前はもちろん、ストレスの影響で高ぶった気持ちを抑えるためにも、普段から自宅にいる時に装着するのもいいですよ。
2.耳の中を刺激する「耳かき用たわし」
耳かきはその刺激が心地よく、耳垢がたまっていなくてもクセで頻繁に行なってしまいますよね?
しかし、市販の耳かきや綿棒だと、耳内部の皮膚を傷つける恐れがあるので、眠りに誘う優しい刺激を与えてくれる「耳かき用たわし」を使ってみましょう。
やわらかい「たわし」に近い素材が使われているこの耳かきは、耳の中にかかる圧力を分散して、薄い皮膚にダメージが加わらないようにするとともに、極上の“快感”を与えてくれます。
耳には、副交感神経を刺激するツボがたくさんありますので、お休み前の習慣にすると寝つきのよさも快適にサポートされ、ストレス解消が進むことが期待できますよ。
3.どんな寝姿勢でも気道を確保する「AS快眠枕」
枕は高すぎると気道をふさいでしまい、それがいびきの原因になります。
その点、「AS快眠枕」は、横向きや仰向けなど、どんな寝姿勢でも独自の立体構造によって、気道が狭くなることを防ぐ高機能寝具なので、いびきによる交感神経の刺激が和らぎ、深い眠りをサポートしてくれるのです。
また、後頭部と枕が接する面に空間ができるように設計されていますので、寝ている間にかいた汗で頭が蒸れて、夜中に目が覚めることも防げます。
AS快眠枕に替えただけで、寝つきがよくなったうえに、朝までグッスリ快適に眠れるようになったと大評判で、楽天市場においては、2017年に一番売れた枕という実績を残したのです。
睡眠は、人生の3分の1を占める大切な生命活動であり、良質な眠りは健康や美容、ストレス解消などに欠かせません。
深い眠りが得られて、爽やかな朝を迎えられるようになれば、毎日の生活が充実しますし、ストレスへの適応力も高くなることが期待できます。
まずはお試し感覚で、今回紹介した3つの快眠サポートグッズを、みなさんの快適な眠りと、ストレス解消のサポーターとして使ってみてはいかがですか?
この記事を監修したドクター

石川 慧璃 医師
赤羽南口メンタルクリニック院長/精神保健指定医
経歴
2006年筑波大学医学専門学群卒業。米国臨床TMS学会会員。薬物療法やアルコール依存症専門治療病棟での精神療法プログラム、脳に直接アプローチして治療するTMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)など、様々な臨床経験がある。また、直営精神科情報サイト『医者が教えない精神科のこと(http://tokyo-mentalclinic.com/))』で、医師がわかりやすく解説した精神科医療情報を配信している。
経歴
2006年筑波大学医学専門学群卒業。米国臨床TMS学会会員。薬物療法やアルコール依存症専門治療病棟での精神療法プログラム、脳に直接アプローチして治療するTMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)など、様々な臨床経験がある。また、直営精神科情報サイト『医者が教えない精神科のこと(http://tokyo-mentalclinic.com/))』で、医師がわかりやすく解説した精神科医療情報を配信している。