<<医師監修>>【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

<<医師監修>>【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

天気痛・気象病

天候悪化で発生する体調不良は内耳のせい?

ここ数年、テレビの健康番組などでも話題になっている気象病。

昔から、雨が降ると体調が悪くなるとか、低気圧が近づいてくると古傷が痛むなど、気象変化に伴う体調不良は多くの人が訴えていました。

こうした病気を総称して、医療の現場では「気象病」と呼ばれてきましたが、そのメカニズムは分かっていなかったため、患者さんが治療を求めて病院に来ても、適切な対応ができなかったのです。

しかし、愛知医科大学の佐藤純先生が、耳の中にある「内耳」が気象変化を感知し、さまざまな不快症状を発生させることを突き止めました。

気象病の症状は多岐にわたりますが、その中でも痛みにまつわる症状を、佐藤先生は「天気痛」と命名。

日本で唯一の天気痛外来を開設して患者さんの治療にあたっているほか、天気痛に関する書籍を出版して、日本に1,000万人以上いると推測される天気痛に悩む人たちに、予防や症状緩和の方法を伝えています。

今回は、佐藤先生がおススメしている気象病の対処方法を分かりやすく解説してゆきますので、みなさんも実践しながら、気象変化に強いカラダづくりを目指してくださいね!

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

天気痛耳せん

天気痛と自律神経の関係

天気痛予防や症状緩和に関するお話しをする前に、気象病のメカニズムについて解説しておきましょう。

気圧が下がると、その変化は体の平衡感覚を司る「内耳」という器官が感知します。

そして、内耳は「カラダが傾いている」と判断し、その情報を脳に送るのですが、目から得ている情報ではカラダの傾きは発生していませんので、脳は2つの異なった情報で混乱して、ストレスを感じるのです。

そして、血圧や体温、心拍数などを調整する自律神経のはたらきを乱し、めまいや頭痛、気分の落ち込みといった症状を引き起こします。

ちなみに、テレビやゲームの画面などで、3Dの映像を見続けていたら、気持ち悪くなることがありますよね?

これも、内耳から受ける情報と、目から得る情報が異なることが原因に。

テレビやゲームを見ていても、カラダは動いていないと内耳は判断しますが、画面を見ていると自分が動いているような感覚をおぼえますから、乗り物酔いのような症状が発生します。

天気痛でめまいが発生したら、乗り物酔いの薬が効果的と言われるのは、こうした近似性があるからです。

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

一方、脳のストレスで乱れた自律神経は、痛みを感じさせる神経を刺激し、頭痛や関節痛、古傷の痛みなどを発生させます。

治ったハズの傷が痛むのは不思議に感じる人もいるかと思いますが、これも自律神経の1つである交感神経が、痛みを発生させる痛覚神経を刺激することが原因です。

ほかにも、下記に挙げる病気や症状も、気象変化が影響していると考えられています。

天気痛耳せん

気象変化で悪化する症状①:更年期障害

女性は閉経の時期を迎える頃から、ホルモンバランスが崩れて、心身にさまざまな変化が発生します。

・気温が高いわけでもないのに汗が出る、カラダがほてる

・気分が落ち込んで寝込んでしまう

・疲労や倦怠感が強くなり、やる気が起こらなくなる

こうした症状は、自律神経の乱れが影響していると考えられていて、天気痛が発生するとさらに状態が悪化することも。

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

気象変化で悪化する症状②:うつ病

うつ病を患っている方も、自律神経が失調している傾向にあるため、心身を休めなくてはならない夜の時間帯に、脳を興奮させる交感神経が優位になっていたり、気象変化によって気分の落ち込みがさらにひどくなったりします。

また、うつ病の方はもともと眠りにも問題がある状態なのに、天気痛の症状が重なることで不眠が進み、神経を休めることができず、さらに病状が悪化することも。

気象変化で悪化する症状③:認知症

脳細胞がダメージを受けて本来のはたらきを失い、日常生活に支障が出る認知症は、天候の悪化で気分障害がひどくなると考えられています。

不安・焦燥感の増加、うつ症状の悪化などなど・・・。

認知症と診断されているご家族がいる方は、気象の影響を受けない環境を整えることが大切です。

薬を飲む前に知っておきたい危険性とは?

天気痛で頭痛などの痛みが発生したら、鎮痛剤を飲んで対処している方が多いことでしょう。

また、めまいがひどい時は、さきほどお話ししたように、乗り物酔いの薬を飲むのが効果的です。

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

しかし、これらの薬は病気を治すためのものではなく、あくまでも症状を緩和させるために飲むものであることを覚えておきましょう。

また、薬の服用には副作用が必ず伴います。

頭痛薬でしたら飲み続けることで効き目が弱くなってゆき、今まではガマンできていた軽い頭痛にも反応するようになり、薬を飲む量が増えたり、頻度が高くなったりして「薬物乱用頭痛」が発生することも。

こうした薬の危険性をしっかり把握したうえで、天気痛対策は

1.頭痛薬や酔い止め薬は一時的な症状緩和の方法として利用する

2.天気痛の症状が頻発する場合は、自律神経をケアする

3.カラダに負担をかけない、天気痛予防&緩和法を実践する

といった3つのポイントを重視しましょう。

では、1番のポイントについてはご理解いただけたと思いますので、2番の「自律神経のケア」と、3番目の「カラダに優しい天気痛対策」について、具体的な方法をお伝えしてゆきます。

冬の天気痛対策に!天気痛ブレスの使用と頭痛を軽減する温活法

自律神経のケアは“規則正しい生活”が基本

自律神経には、脳やカラダのはたらきを活発にして、日中の活動を後押しする「交感神経」と、1日の活動で疲れた心身を休息させる「副交感神経」の2つあります。

2つの神経は、常にバランスをとりながらはたらいていて、交感神経が優位になっている時は、副交感神経が緩やかになっているのです。

副交感神経は夕方ごろから優位になり、心身をリラックスモードに導くのですが、生活習慣の乱れやストレスなどではたらきが鈍くなり、昼間と同じように交感神経が活性化しがちに。

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

近年は、夜型の生活が進んでいますので、昼間と同じ明るい環境で生活するのが当たり前になっていますし、入浴や食事なども昔よりかなり遅い時間になり、就寝時間に近くなっていますよね。

こうした生活が、自律神経のバランスを乱し、夜になっても副交感神経がはたらかず、脳が覚醒した状態になってしまうのです。

寝る時間が近づいたのに、交感神経が優位の状態になっていると、眠りにつくまで時間がかかってしまいますし、眠った後も深い睡眠が得られず、神経が休まらなくなります。

質が低い眠りが続くと、自律神経はどんどん失調してゆき、気象変化の影響を受けて天気痛を発症しやすくなるというワケです。

ですから、気象病対策としてはもちろんのこと、心身の健康を保つためには、夜は照明や音など、脳に刺激を与える環境は避けて、心身のリラックスが進む行動を積極的に行なうことを心がけてください。

照明はなるべく暗くして、アロマを焚いて好みの香りに癒される。

また、夏にはぬるま湯(38から40度ぐらい)のお湯に5〜10分ぐらい浸かって、カラダを芯から温める入浴を心がける。

こうした行動を、日課にしてみましょう。

さらに、自律神経の疲労を回復させる睡眠は、質の向上(深い眠り)にこだわりを!

毎日深い眠りが得られれば、日中のストレスもしっかり解消できますし、天気痛の影響も抑えることができますよ。

睡眠の質を向上させるポイントは、下記の8つです。

1.入浴は布団に入る2時間前までに

2.寝つきをよくするための寝酒は避ける(アルコールは脳を覚醒させるので、逆効果です)

3.布団に入ったら、スマートフォンを操作しない(脳が活発にはたらいて、眠りを妨げます)

4.夕方以降はカフェイン飲料を飲まないようにする

5.乾燥機などを使って寝具環境を快適に

6.近所の生活音や家族のいびきなどで、夜中に目が覚めないようにする

7.朝起きたらすぐに日光を浴びる

8.休日も平日と同じ時間に起きて、寝だめはしない

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

佐藤先生もおススメ!カラダに優しい天気痛グッズ

次に、天気痛のつらい症状に苦しんでいる人のために、佐藤先生が商品開発の監修に加わった天気痛グッズを2つ紹介します。

いずれも、薬のように副作用が発生することはない商品ですし、お手頃価格で購入できますから、ぜひ、試してみてください。

おすすめ天気痛グッズ①:天気痛ブレス

わたしたちの手首には、内関という天気痛の症状を和らげるツボがあります。

場所は、手首のシワに沿って指を3本置き、人差し指と手の腱とが交差する部分。

ここを押すと、グッと指が入り込む感触が発生します。

ただし、この内関は体調によって位置が変わるという性質があるため、指圧だけでは捉えにくいという特徴が。

そこで、佐藤先生が日本有数の鍼灸師と一緒に考えたのが、移動しやすいツボを的確に捉える“突起”が取り付けられたブレスレット「天気痛ブレス」。

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

医療の現場でも使われている軽量シリコンで作られた、非常に付け心地のよいブレスレットを付けているだけで、内関がしっかりと刺激されるのです。

天気予報を見て、これから気圧が分かった時点でこの天気痛ブレスを付ければ、心身がリフレッシュした状態をキープできます。

さらに、1時間おきに突起の上から指圧をすれば、さらにリラックス状態がアップすることでしょう。

おすすめ天気痛グッズ②:天気痛耳せん

天気痛ブレスと合わせて、みなさんに使っていただきたいのは、こちらも柔らかいシリコンで作られた「天気痛耳せん」。

天気痛は、耳の中にある内耳が気圧の変化を感じることで発生するとお話ししましたが、この天気痛耳せんを装着していれば、内部の気圧が一定に保たれて、脳にストレスを与える情報が伝わらないようにすることが可能なのです。

天気痛ブレスと一緒に、この耳せんをつけておけば、自律神経が乱れないように圧力をコントロールできますので、スッキリした快適な気分で生活が送れるようになりますよ。

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

天気痛耳せんは、長時間着用していても耳に痛みが発生することは少ないですし、近くの音や会話などはしっかり聞き取れるように設計されています。

寝る前や就寝時などは、耳障りな音が聞こえない環境で過ごすことが、自律神経を整えるのに重要ですから、お休み前の使用もおススメです。

今回のまとめ

めまいや痛みなどが発生したら、薬を飲んですぐに症状を軽くしたくなるのは当然ですが、根本的な天気痛予防&緩和にはつながりません。

まずは、ご自身の日常生活を見直して、自律神経を乱しやすい行動や環境がないか、チェックしてみてください。

そして、生活習慣を改めながら、天気痛ブレスや天気痛耳せんを使うようにすれば、気象変化に強い体質づくりができるようになることでしょう。

【頭痛薬だけでは解決しない気象病】天気痛予防&緩和のポイントは?

天気痛は梅雨の季節や、夕立や台風が多くなる夏の季節に多いですが、気象変化は年中発生します。

また、自律神経が乱れる原因も、季節によって変わってきますから、今の時期だけでなく、1年を通して天気痛対策を続けるようにしてみてください。

自律神経が鍛えられて、気象変化にも適応できるようになれば、天気痛のつらい症状から解放されるだけでなく、心身の健康状態もアップしますから、さっそく今日から、みなさんの生活習慣に取り入れてみましょう。
冬の天気痛対策に!天気痛ブレスの使用と頭痛を軽減する温活法

この記事を監修したドクター

ドクターイメージ

佐藤 純 医師

医学博士 愛知医科大学医学部客員教授

経歴

医師・医学博士。名古屋大学教授を経て、愛知医科大学・学際的痛みセンターで、日本唯一の「天気痛外来」を開設。
天気痛研究・診療の第一人者としてNHK「ためしてガッテン」、日本テレビ「世界一受けたい授業」など「気象病」「天気痛」の専門医としてメディア出演多数。
著書に、『天気痛を治せば、頭痛、めまい、ストレスがなくなる!』(扶桑社)などがある。

経歴

医師・医学博士。名古屋大学教授を経て、愛知医科大学・学際的痛みセンターで、日本唯一の「天気痛外来」を開設。
天気痛研究・診療の第一人者としてNHK「ためしてガッテン」、日本テレビ「世界一受けたい授業」など「気象病」「天気痛」の専門医としてメディア出演多数。
著書に、『天気痛を治せば、頭痛、めまい、ストレスがなくなる!』(扶桑社)などがある。

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