《医師監修》気象病に強い体質づくりのポイント!キーワードは“自律神経のケア“

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天気痛・気象病

気象病が起きるのは内耳の誤動作のせい

みなさんは、気象の変化によって症状がひどくなる病気があることをご存知ですか?

たとえば、低気圧が近づいてくると、めまいや頭痛が発生したり、うつ病や脳卒中などが悪化したり・・・。

こうした症状の総称を、「気象病」と呼びます。

天気と体調変化の関係は、昔から指摘されていましたが、気象病のメカニズムがはっきり分かったのは、近年になってのことなんです。

 

《医師監修》気象病に強い体質づくりのポイント!キーワードは“自律神経のケア“

わたしたちの耳の中には、「内耳」という器官があって、天気が悪くなるとここが気圧の変化を感知します。

内耳には、「リンパ液」がたまっているんです。

このリンパ液は、カラダの傾きや、乗り物に乗った時などの加速によって流れが発生し、その情報が脳に伝わります。

ところが、内耳は気圧が低下すると、カラダが傾いているという間違った情報を脳に送ってしまうんですね。

しかし、目から入ってくる情報では、カラダはまっすぐな状態を保っているので、異なった2つの情報を得た脳は混乱状態に陥って、ストレスを感じるのです。

そして、自律神経の1つである交感神経が優位になって、痛覚神経に刺激がおよび、痛みなどの不快症状が発生します。

この一連の流れが、気象病発生のメカニズムです。

 

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気象病によって引き起こされる症状はさまざまですが、頭痛や関節痛、古傷の痛みなど、痛みに特化した症状を、愛知医科大学の佐藤先生は「天気痛」と名付けました。

そして、天気痛ドクターとして日本で唯一の天気痛外来を開設し、患者さんの治療と天気痛対策のレクチャーにあたっているんですよ。

天気痛耳せん

天気痛に苦しむ人が増え続けるのはなぜ?

気象病という病は、古くから存在していました。

古代ギリシャの時代には、かのヒポクラテスが気象の変化と体調の悪化に関係があると主張していたことが分かっていますし、天気痛という言葉ができる前から

「雨が降ると古傷が痛む」

と言われてきたことも有名ですよね。

この厄介な症状は、雨が多くて気圧が変わりやすい梅雨や、夕立や台風が多い夏から秋にかけて多発します。

気象病に苦しむ人は、国内で1,000万人以上もいると推測されていて、その予備軍も年々増えているんだとか。

その理由として挙げられるのは、自律神経の乱れが発生している人が多いことです。

 

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先ほどもお話ししたように、脳の混乱で自律神経は失調するのですが、普段から交感神経と、これにブレーキをかける副交感神経の切り替わりがうまくいかないと、気象病の症状が出やすくなります。

交感神経とは、血圧や心拍数を上昇させたり、体温を上げたりして、日中の生活を活動的にするはたらきがあるんですね。

しかし、筋肉や神経などは使われ続けていると次第に疲れてゆきますから、夕方ぐらいからは副交感神経が優位になって、心身を休息させる必要があります。

自律神経が乱れやすい人は、この切り替えがうまくいかず、交感神経優位の状態になりがちなんです。

では、どのような人が自律神経を失調しやすいのでしょうか?

みなさんの生活習慣と照らし合わせて、読み進めてくださいね。

自律神経が乱れやすい人の特徴

昼間は交感神経が、そして夜になると副交感神経が優位になるのですが、夜になっても昼と同じような生活を続けていたら、自律神経は乱れやすくなります。

また、脳はちょっとした刺激でも興奮状態になりやすいので、夜はとにかく穏やかに、そして神経に障ることをせずに過ごすのが基本です。

冬の天気痛対策に!天気痛ブレスの使用と頭痛を軽減する温活法

夜になっても明るい部屋で過ごしている

わたしたちがいつも決まった時間に眠くなるのは、メラトニンという睡眠ホルモンが分泌されるからです。

このホルモンは、朝起きて太陽の光を浴びてから、14~16時間後に再分泌されるという、規則正しいリズムを持っているのが特徴。

ところが、夜になって明るい場所で生活をしていると、照明の影響でメラトニンが分泌されにくくなるんです。

 

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室内照明は、およそ500ルクスありますが、これはメラトニンの分泌に影響が及ぶギリギリのライン。

しかも、蛍光灯のような短い波長の光だと、メラトニンはさらに分泌されにくくなり、次第に交感神経が優位の状態になるんです。

こうしたカラダの仕組みを考えて、夕方になったらだんだんと照明は暗くしてゆくクセをつけましょう。

副交感神経が優位になり、眠気もしっかり発生するようになりますよ。

蛍光灯の光ではなく、間接照明などに使われる暖色系の照明を使うと、心身のリラックスが進むでしょう。

 

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ストレスが発散できていない

悲しみや焦り、怒りやプレッシャーなど、マイナスの感情はストレス症状を引き起こす「ストレッサー」と呼ばれています。

ストレッサーには上記以外にも、化学物質の影響や病気によるカラダの痛み、騒音や気象の変化なども該当し、意外なことに、結婚や昇進といったおめでたいことも含まれるんですよ。

ストレス解消のためには、こうしたストレッサーが取り除かれることが必要となりますが、これがうまくいかないと、やはり交感神経優位になりやすいんです。

ですから、毎日自分の趣味を楽しむ時間を作ったり、朝起きて日光浴をしながら散歩したりする習慣を身につけて、意識してストレス解消を行なってください。

そして、何よりも、睡眠を大切に!

神経の休息は、眠っている間に行なわれますから、睡眠不足にならないようにして、深い睡眠を得るようにしましょう。

睡眠時間は7~8時間ぐらい確保するのが理想ですが、個人差がありますので、日中に眠気が発生せず、頭もしっかり回転している状態が続いていたら、これ以下でもかまいません。

深い睡眠を得るには、下記の習慣を守ることがポイントです。

いずれも、脳を覚醒状態にして交感神経を優位にしますから、気象病に強い体質になるためにも、改善に努めてください。

・寝る前の入浴は避けて、布団に入る頃に体温が下がるようにする。(入浴は寝る2時間前に)

・脳を覚醒して眠りを浅くするアルコール摂取は、布団に入る6時間前を目安にストップ!

・ブルーライトの刺激や、情報を探すという行為で交感神経が優位になるので、寝る時はスマホを布団に持ち込まない

・外部からの刺激を最低限にして、副交感神経を優位にするために、夜は大音量でテレビを見たり、音楽を聴いたりしない

・寝具に湿気がこもっていると、寝ている間に蒸れて目が覚めるので、こまめに布団乾燥機などでケアする。

 

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エアコンに頼りすぎている

わたしたちのカラダには、優れた温度調整機能が備わっています。

寒い時は体内で熱を発生させますし、暑い時は汗をかいて気化熱により、体温を下げようとしますよね。

しかし、気温差が5度を超える環境におかれると、体温調整を頻繁に行なうことになり、エネルギーの消費量が過剰になることから「寒暖差疲労」を引き起こし、自律神経が乱れやすくなるんです。

朝晩の気温差が激しい時などは、体調を崩しやすいので注意が必要ですし、暑い夏はエアコン対策もしっかりと行なうべきです。

日が照っている外を歩いて、汗だくの状態で帰宅した後、エアコンが効いた冷え冷えとした部屋に入ると、火照ったカラダはクールダウンできるものの、寒暖差疲労が発生します。

ですから、エアコンを使う時期に、温度差がある場所を移動する時は、上着をはおって熱の放出を防ぐとか、熱中症にならないように水分補給をした上で、汗でカラダを冷やすことを習慣にしてみてください。

 

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また、女性の場合は男性より筋肉の量が少なく、熱を生成する力が弱いですから、1年を通して積極的に“温活”してみましょう。

・夏でも浴槽に38度ぐらいのぬるいお湯を入れて、15分ぐらい温まる

・飲料はなるべく常温で飲む

・寒い冬は、自宅で足湯をする

・体温を上げるために欠かせない、朝食をしっかり摂る

・スチームで首と手首、足首を温める

こんな習慣を身につければ、冷えが解消されて、自律神経を正常に保つ生活が送れるようになりますよ。

起床時間が日によって変わる

体内のリズムを乱さないようにするには、なるべく毎日決まった時間に起きることが大切です。

先ほどもお話しした通り、眠りに誘うメラトニンは、起床後に日光を浴びてから14~16時間後に分泌されますが、起床時間が遅くなると眠気の発生が遅くなります。

たとえば、いつもは7時に起きる方は、14時間後の21時ぐらいから眠くなるのですが、これが9時起床にずれた場合、メラトニンの分泌は23時になるため、就寝時間が遅くなってしまうのです。

その結果、睡眠不足を招き、ストレス解消がかなわないことから、眠りも浅くなって、自律神経はどんどん乱れてゆきます。

 

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平日は仕事や育児などが忙しくて、慢性的な睡眠不足に陥っている方は、休日に寝だめをしがちですが、こうした習慣こそが気象病につながるのです。

休日の睡眠は、平日より1時間多くとることを限度にして、昼間の眠気が耐えられなかったら、15分ぐらいの昼寝をしてみましょう。

短時間の睡眠での、脳の疲れやストレスがかなり解消されますので、自律神経が整いやすくなり、天気痛に強い体質づくりが目指せますよ。

天気痛耳せん

自律神経のケアにもつながる天気痛対策グッズ

以上のことから分かるように、気象病対策に一番必要なのは、自律神経のケアです。

カラダの機能やリズムをしっかり理解して、夜になったら副交感神経が優位になるように、今日から正しい生活習慣を取り入れてゆきましょう。

最後に、天気痛対策にはもちろんのこと、自律神経のケアをサポートしてくれるグッズを2つ紹介します。

いずれも、佐藤先生が監修したグッズですので、安心して使えますよ!

手首の内関を的確に捉える「天気痛ブレス」

1つ目は、腕に巻くだけ天気痛によって引き起こされるツライ症状が緩和できる、「天気痛ブレス」。

わたしたちの手首には、内関というツボがあって、ここを刺激すると心身がリフレッシュして、自律神経の調子も整いやすくなるんです。

 

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内関は、自分の指で刺激をすることも可能ですが、このツボは体調によって位置が変わるという性質があるため、佐藤先生らが中心となって、ツボを的確に捉える突起をつけたブレスレットを開発しました。

これから天気が悪くなると分かった段階で、この天気痛ブレスを腕に巻き、1時間に1回のペースで上から押すようにすれば、かなりリラックスした気分になりますよ。

内耳に気圧変化を伝えないようにする「天気痛耳せん」

2つめの天気痛対策グッズは、「天気痛耳せん」。

気圧の低下を感知する内耳は、耳の穴の奥にありますから、ここを柔らかいシリコン製の耳栓でふさげば、不快な症状が発生しにくくなるというワケなんです。

耳栓の内部には、気圧を調整するセラミックフィルターが搭載されていて、耳の外部と内部の圧力を最適にコントロールしてくれます。

天気痛耳せんには、音をふさぐという、一般的な耳栓が持つ機能もありますから、夕方ぐらいに装着することで騒音などの刺激が和らぎ、副交感神経のはたらきをサポートされますよ。

また、耳せんは寝たまま付けても違和感を覚えない設計になっていますから、生活音が気になる環境で寝ている方は、この耳せんをつけて眠りにつけば、神経をしっかり休ませることができるでしょう。

 

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ブレスレットも耳せんも、非常にお手頃な価格になっていますし、何より、薬のような副作用の発生は少ないですから、老若男女問わず、誰でも気軽に使えるのがうれしいですね。

今回お伝えした、自律神経のケアの一環として、こうした天気痛グッズの力も借りて、気象ストレスに立ち向かってゆきましょう!

冬の天気痛対策に!天気痛ブレスの使用と頭痛を軽減する温活法

この記事を監修したドクター

ドクターイメージ

佐藤 純 医師

医学博士 愛知医科大学医学部客員教授

経歴

医師・医学博士。名古屋大学教授を経て、愛知医科大学・学際的痛みセンターで、日本唯一の「天気痛外来」を開設。
天気痛研究・診療の第一人者としてNHK「ためしてガッテン」、日本テレビ「世界一受けたい授業」など「気象病」「天気痛」の専門医としてメディア出演多数。
著書に、『天気痛を治せば、頭痛、めまい、ストレスがなくなる!』(扶桑社)などがある。

経歴

医師・医学博士。名古屋大学教授を経て、愛知医科大学・学際的痛みセンターで、日本唯一の「天気痛外来」を開設。
天気痛研究・診療の第一人者としてNHK「ためしてガッテン」、日本テレビ「世界一受けたい授業」など「気象病」「天気痛」の専門医としてメディア出演多数。
著書に、『天気痛を治せば、頭痛、めまい、ストレスがなくなる!』(扶桑社)などがある。

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