《医師監修》【Q&Aで天気痛外来の医師が回答】気象病の仕組みと対策を徹底解説!

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天気痛・気象病

気象の変化と体調の悪化は因果関係あり!

テレビや健康雑誌で、すっかりおなじみになった「気象病」。

今までは、天気が悪くなるたびに体調が低下しても、その原因が分からず、適切な対処ができませんでしたが、愛知医科大学の佐藤純先生がそのメカニズムを解明したことで、苦痛から解放される人が続出しています。

しかし、気象病や天気痛という言葉は耳にしたことがあっても、どのような症状が発生するのかとか、予防や緩和はどうすればいいかなど、知らないこともたくさんありますね。

そこで今回は、天気痛の名付け親であり、日本で唯一、天気痛外来を行なっている佐藤先生にお話を聞きながら、この病の神髄にQ&A方式で迫ってゆきます。

自身が気象病だと気づいていない方も多いので、正しい知識を身につけて、気象ストレスとうまく付き合う方法をマスターしてくださいね。

記事の最後には、佐藤先生が監修に加わった、天気痛対策グッズの紹介もありますよ。

Q1.天気が悪くなると、どうして体調不良が発生するのですか?

わたしたちの耳には、気圧の低下を感知する「内耳」という器官があるんですね。

低気圧が近づいてきたり、急に雨が降ってきたりすると、内耳が反応して「カラダが傾いている」と判断して、脳に誤った情報を送ります。

ところが、カラダの傾きは発生していないため、脳は混乱状態になってストレスを感じ、交感神経を興奮させるんです。

《医師監修》【Q&Aで天気痛外来の医師が回答】気象病の仕組みと対策を徹底解説!

交感神経とは、生命活動を司る自律神経の1つで、日中に優位になって血圧や心拍数を上昇させたり、脳を覚醒したりして、活動の後押しを行ないます。

しかし、常に交感神経が優位になっていると心身は疲弊しますので、夕方ぐらいから次第に副交感神経優位の状態になり、休息モードに入ることを促すのです。

自律神経は、常にどちらかが働いているのではなく、対の関係になってバランスをとっていると覚えておきましょう。

気象の変化によって優位になった交感神経は、痛みを感じさせる痛覚神経を刺激し、頭痛や関節痛などの痛みを発生させます。

また、すでに感知しているはずの古傷が痛むこともありますが、これは脳が昔の痛みを思い出して、再び、痛みを発生させていると考えられます。

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Q2.気象病と天気痛は、別の病気なのですか?

気象変化によって引き起こされる体調不良の総称を、気象病と呼びます。

自律神経の乱れは、頭痛や関節痛だけでなく、ココロの緊張も引き起こしますので、落ち込みが激しくなったり、うつ病を抱えている方は症状がひどくなったりするんですよ。

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他にも、呼吸器系の病気や認知症、更年期障害の悪化なども、気象病の症状として挙げられます。

多岐にわたる気象病の症状の中でも、痛みにまつわる症状を「天気痛」と名付けたんです。

Q3.天気痛の症状が出やすい人は?

内耳が敏感で気圧の変化を感じやすく、自律神経が乱れがちの人に、天気痛の症状が発生しやすい傾向にあります。

では、天気痛を発症しやすいか、下記にチェックリストを作りましたので、自分の体質や症状などを比べてみてください。

・梅雨の時期や季節の変わり目に体調を崩しやすい

・慢性的な頭痛や腰痛を抱えていて、天候の悪化が体調の低下で分かる

・バスや車などの乗り物に酔いやすい

・普段からカラダを動かす習慣があまりない

・ストレスに敏感で、常にイライラしたり、不安な気持ちを抱えたりしている

・耳鳴りが発生することが多く、飛行機などに乗ると耳が痛くなることが多い

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Q4.気象病にはどのように対処すればいいですか?

頭痛などの痛みは鎮痛剤を飲むことで、ツライ症状を緩和することができます。

また、めまいは乗り物酔いが発生する仕組みと似ていますから、酔い止め薬で症状がラクになるでしょう。

ただし、薬には必ず副作用が伴いますので、気象病が頻発する時期に服用回数が多くなると、新たな体調不良を招く可能性があります。

また、鎮痛剤を飲む期間が長くなると、次第に効き目が薄れてゆくことがありますし、痛みが強くなる「薬物乱用頭痛」を引き起こすリスクもあるんですよ。

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薬はあくまでも、症状を緩和するために利用するもの。

天候の悪化を事前に確認する習慣を身につけて、痛みなどの症状をコントロールすることが大切です。

そして、症状の原因(頭痛、腰痛など)を病院で突き止めて、治療を受けることもお忘れなく!

ではここで、カラダに優しい気象病対策を、順番に解説してゆきます。

①「痛み日記」で症状の特徴を把握する

下記のような項目を日記として、まずは1カ月ぐらいメモし続けてみてください。

・天気予報の内容

・実際の天気

・症状が発生した時の気圧

・痛みが発生した場所や、その度合い

・症状が発生した時間

・その他、気になった症状など

・どのように対処したか(薬を飲んだなど)

痛みの度合いは、5段階とか10段階で表現すると、他の日との比較がしやすいですね。

気圧に関しては、天気予報では伝えないことが多いので、この後お伝えする「頭痛―る」を利用してデータを集めてください。

こうした記録を後から見てみると、どんな気象条件の時に痛みがひどくなるかとか、外出してストレスがたまった時に症状が出たなど、いろんな特徴が見えてきます。

気象の変化だけでなく、自分の行動や生活習慣が影響していることも分かりますので、日記はなるべく細かく付けてみてくださいね。

ちなみに、この天気痛日記は、天気痛外来でも患者さんにおススメしているんですよ。

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②スマホアプリ「頭痛―る」をインストールする

6日先までの天気はもちろんのこと、1時間ごとの気圧変化を、数値と共に分かりやすいアイコンで教えてくれるのが、スマホアプリ「頭痛―る」です。

GPS機能を使って、自分がいる地点の気圧が分かりますし、これから気圧が下がると分かった時点で、気象の変化を教えてくれる便利な機能もあります。

一部の機能は有料ですが、気象病対策をするだけでしたら、無料で使えるのもうれしいポイントです。

また、パソコン版の頭痛―るもありますから、スマートフォンが使えない環境にいる時は、こちらを利用することで気圧の変化をリアルタイムでチェックできます。

③気象変化が発生することが分かったら、ツボを押す

頭痛―るを見て、これから低気圧が接近してきたり、雨が降ってきたりすると分ったら、まずはツボ療法を試してみましょう。

まずは、手首にある「内関」です。

手首のシワの部分に対して横向きに、指を3本当て、一番外側の指と筋が交わる部分を押してみてください。

グッと沈み込む感じが、内関が刺激されている合図で、めまいの解消や、心身のリラックスをサポートしてくれます。

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次は、耳の後ろにある「完骨」。

耳の裏側に手を当てると、ポチッと丸い骨(乳様突起)が出ていますが、ここの後ろ寄りにくぼみがあるので、軽く押してみましょう。

めまいだけでなく、頭痛や首のコリがラクになりますよ。

また、耳たぶの後ろにもくぼみがあるんですが、ここには「えい風」というツボがあります。

えい風も、めまいや歯痛、肩の痛みなどを軽くしてくれるんです。

天気痛耳せん

④耳全体をマッサージするのもおススメ

気圧の変化を感知する内耳がある耳をこまめに刺激すると、血行が良くなって気象病が起きにくくなります。

下記の手順で、朝昼晩に各1回ずつ、「くるくる耳マッサージ」を実践してみてください。

1.両方の耳を軽い力でつまんで、上、下、横の3方向に5秒ずつ引っ張る

2.今度は耳を横に引っ張った状態で、後ろに5回ほど回す

3.耳を折り曲げて、その状態で5秒静止する

4.最後に、手のひら全体で耳を覆って、円を描くイメージで後ろに回す

このマッサージを習慣にすると、リンパの流れもよくなりますから、天気痛対策にもってこいです!

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⑤耳せんを使って内耳の気圧感知を防ぐ

気圧の変化を感知する内耳は、耳の中にありますから、入り口の穴を耳せんでふさげば、脳に誤った情報が送られて、ストレスを発生させることを防げます。

また、耳せんをしていると、外部から入ってくる音の刺激を軽減することもできますので、自律神経の乱れを防ぎ、心身のリラックスにもつながるんですね。

ただし、ドラッグストアなどで手に入る耳せんだと、気圧を完全に遮断する機能がありませんし、素材によっては傷みやすく、使っている最中にちぎれて耳にダメージを与えることも。

気象病対策として耳せんを使うんでしたら、天気痛専用の耳栓がありますので、こちらをおススメします。

(詳しくは、後ほど)

以上、気象病の緩和だけでなく、予防や克服にもつながる、カラダにダメージをほとんど与えない対処法をお伝えしました。

日常生活に支障が出るほど、強い痛みやめまいがある場合は、薬を飲んで対処したほうがいいですが、まずは、上記の流れを理解&実践して、継続的にツボ押しやマッサージを行なってみてください。

Q5.生活改善のポイントを教えて下さい

女性の方は、冷えに注意しましょう。

カラダが冷えると血行が悪くなって、内耳が気圧の変化に反応しやすくなりますし、自律神経も乱れがちに。

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・朝ご飯はしっかり食べる

・冷房を使う時は28度前後にして冷やしすぎない

・夏でも浴槽にお湯をはって入浴する。

・なるべく常温の水を飲む

・手足が冷えるのを防ぐ

こうした点に注意しながら生活して、夏でもしっかり“温活”してください。

また、神経を休ませる睡眠も見直しましょう。

毎日7~8時間程度、しっかり眠っていますか?

もし、6時間以下の睡眠が続いていて、起床時に「寝た気がしない」と感じるようでしたら、睡眠不足に陥っている可能性が高いです。

昼間に強い眠気も発生するということでしたら、毎日15分ずつでもいいですから、睡眠時間を増やしてください。

さらに、睡眠が浅いと心身の疲労やストレスが解消しにくくなり、自律神経の乱れがひどくなってゆきますから、夜は外部から刺激(騒音や強い光)を受けないようにしましょう。

飲酒や寝る前の入浴、布団に入ってからのスマートフォン操作など、脳を覚醒させる行動も、避けるようにしてくださいね。

朝は起きたら、眠くてなかなか布団から出られなくても、頑張って窓のそばまで行ってカーテンを前回にし、太陽の光を全身に浴びることが重要です。

太陽の光には、寝ている間に分泌される睡眠ホルモンをストップさせたり、体内時計を調整したりする作用がありますから、こうした行動を朝一で実行することが自律神経の強化をサポートしますし、ひいては、天気痛に強い体質につながりますよ。

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天気痛耳せん

Q6.最後に、佐藤先生が監修した天気痛対策グッズについて教えてください

先ほどお話しした手首のツボ「内関」は、場所が体調によって変わるという性質があります。

そこで、日本有数の鍼灸師と共同で、ツボを的確に捉える突起が付いたブレスレット「天気痛ブレス」を開発したんです。

天気痛ブレスは、腕に巻いておくだけで、しっかり内関を捉えてくれますので、これから天気が悪くなると分かった段階で装着すると、めまいなどの症状から解放され、雨の日でもリフレッシュした気分で過ごせます。

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また、気圧調整機能が付いた「天気痛耳せん」は、スポンジタイプの耳せんより安全に使えるうえに、耳に優しい天気痛グッズです。

鼓膜にかかる圧力を、アメリカで特許を取った「多孔質セラミックフィルター」でシッカリ調整し、内耳が気圧変化を感知することを防ぎます。

いずれも、薬のようにカラダにダメージを与えない天気痛対策グッズなので、めまいや頭痛に苦しんでいる方は、ぜひ、お試しください!

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今回のまとめ

いかがでしたか?

気象の変化だけでなく、自律神経の乱れも気象病に関わっているのは、意外だと感じた方が多いのではないでしょうか?

わたしたちの生活は、痛みが発生したら薬、暑かったら冷房といった具合に、便利なグッズであふれていますが、これらに頼りきって生活を続けていると、副作用や自律神経の乱れといった反動が発生します。

気象病も、カラダ本来がもつ自然への適応能力が低下した結果、ここまで症状に苦しむ人が増えていると考えられますね。

今回の記事を読んだことをきっかけに、改めて自分の生活を見直して、気象病のきっかけとなる行動がないかチェックしてみましょう。

そして、みなさんに紹介した2つの天気痛グッズを使いながら、ツボ療法や耳のマッサージを続けて、気象変化への対応力を高めてください。

自律神経が乱れにくい体質になれば、気象病を予防できるだけでなく、質の高い睡眠もとれるようになって、今より何倍もいきいきとした生活が送れるようになりますよ!

冬の天気痛対策に!天気痛ブレスの使用と頭痛を軽減する温活法

この記事を監修したドクター

ドクターイメージ

佐藤 純 医師

医学博士 愛知医科大学医学部客員教授

経歴

医師・医学博士。名古屋大学教授を経て、愛知医科大学・学際的痛みセンターで、日本唯一の「天気痛外来」を開設。
天気痛研究・診療の第一人者としてNHK「ためしてガッテン」、日本テレビ「世界一受けたい授業」など「気象病」「天気痛」の専門医としてメディア出演多数。
著書に、『天気痛を治せば、頭痛、めまい、ストレスがなくなる!』(扶桑社)などがある。

経歴

医師・医学博士。名古屋大学教授を経て、愛知医科大学・学際的痛みセンターで、日本唯一の「天気痛外来」を開設。
天気痛研究・診療の第一人者としてNHK「ためしてガッテン」、日本テレビ「世界一受けたい授業」など「気象病」「天気痛」の専門医としてメディア出演多数。
著書に、『天気痛を治せば、頭痛、めまい、ストレスがなくなる!』(扶桑社)などがある。

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