《医師監修》暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

《医師監修》暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

安眠・快眠方法

睡眠負債は死を招く恐ろしい存在

みなさんは「睡眠負債」という言葉を聞いたことがありますか?

最近は、ゴールデンタイムに健康番組が放送されていて、睡眠の特集も増えていることから、一度は耳にしたことがあるという方が多いと思います。

しかし、その意味を問われたら、どのように回答しますか?

「寝不足の状態が続くこと」

「不足した睡眠時間の合計」

こうした答えは、いずれも不正解なんですよ。

睡眠負債というのは、分かりやすく説明しますと、

「睡眠不足の積み重ねで高まってゆく健康リスク」

のことで、負債がたまり続けると、命に関わる病気を発症する可能性がどんどん高くなってゆくんです。

その筆頭として挙げられるのが、ガンです。

東北大学の研究によりますと、睡眠時間が6時間以下の人と、7時間以上の人とを比べた場合、乳がんや前立腺がんなどの発症率が高まることが分かっています。


(参照:睡眠時間と乳がん罹患リスク:大崎国保コホート研究)
http://www.pbhealth.med.tohoku.ac.jp/node/319

また、睡眠によって、日中にたまった脳の老廃物「アミロイドβ」というたんぱく質が除去されるのですが、睡眠時間が短くなるとこの活動が停滞してしまい老廃物が蓄積してしまうのです。

そして、アミロイドβが溜まると細胞の働きが正常に行えなくなり、細胞内に「タウタンパク質」という物質が蓄積されます。結果細胞を変性させることで、アルツハイマー病を発症させることが分かっています。

このように睡眠とアルツハイマーの関係がすでに報告されています。

寝苦しい夜が続くこれからの季節は、とくに注意しなくてはなりません。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

睡眠不足の判断基準とは?

ここで、睡眠不足の基礎的なポイントを抑えておきましょう。

わたしたち人間に必要な睡眠時間は、1日7~8時間と言われていますが、これはあくまでも一般論で、5時間睡眠でも睡眠不足に該当しない方もいます。

睡眠不足か否か、その判断基準は、

「日中に脳の活動が鈍くなって、思考力や記憶力などが低下する」

「眠気が強くなって、日常生活に支障が出る」

といった症状があるかないかということです。

5時間しか寝ていなくても、朝から晩まで活動的に過ごしていて、脳もしっかり働いて眠気も感じない、という方は、睡眠不足に陥っていないと判断できます。

逆に、昼間は眠くて眠くて仕方ないという方は、睡眠不足で疲れきっているため、それを解消するために脳が眠気を発生させていると考えられますね。

こんな毎日を送っていると、睡眠負債がどんどんたまってゆくんです。

まずは、自分がどちらのタイプに当てはまるか、日常生活と照らし合わせてみてください。

前者のタイプであれば、今は安心です。

(ただし、暑い夏は睡眠が浅くなりがちですので、油断大敵ですよ)

後者に当てはまる方は、今日からすぐに、睡眠時間を増やす努力をするとともに、これから説明する“睡眠の質”を上げるための生活改善に取り組んでください。

この記事を読んでいる今の段階で適切な対策をとれば、恐ろしい睡眠負債の返済は可能ですよ!

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

睡眠不足は深い眠りでカバーする!

先ほどのお話しで、睡眠時間は6時間以下になると健康リスクが高まるとお伝えしました。

毎日の睡眠時間がこれより少ない方は、まず、1日20分ぐらい早く布団に入るようにして、適正睡眠時間に近づけてゆきましょう。

昼間の思考力低下や眠気が発生しなくなったら、その睡眠時間をキープすることが大切です。

こうした生活パターンを定着させることで、今までたまりにたまった睡眠負債は減ってゆき、心身ともに健康的な生活が送れるようになりますよ。

しかし、仕事や家事などが忙しく、寝る間も惜しんで生活している方は、睡眠負債の恐ろしさは十分に理解できても、睡眠時間を増やせないこともありますよね。

そんなお悩みは、“睡眠の質”を上げることで解決できます。

わたしたちの眠りは、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)を繰り返しているのですが、脳を休めるノンレム睡眠がしっかり得られれば、暑い夜でも心身の疲労回復が進み、多少、睡眠不足でも充実した日々が送れるんです。

とくに、眠りについてから3時間の間は、一晩の睡眠で一番深い眠りに入りますから、この時間帯が勝負!

グッスリ眠って、ノンレム睡眠の一番深い眠り(これを徐波睡眠と言います)までたどり着ければ、睡眠負債は次第に減ってゆくことでしょう。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

深い眠りを妨げる生活習慣の数々

「睡眠負債を返済するには、適正な睡眠時間を確保するか、眠りを深くすること」

意外とシンプルな答えになりましたが、実は「眠りを深くする」ことは、睡眠の妨げとなる要因が非常に多いので、意外に難しいんです。

今の世の中は、夜型の生活がすっかり定着しており、昼と変わらない暮らしが当たり前になっています。

照明は昼と同じぐらい明るいですし、食事や入浴の時間も就寝時間に近くなっていますよね?

それに、テレビは深夜まで見ますし、布団に入ってからもスマートフォンを操作するのは当たり前。

寝つきをよくしようとお酒を飲む人もいれば、寝る前の一服でタバコを吸う人も。

実は、これらの習慣、全部寝つきを悪くしたり、眠りを浅くしたりして睡眠の質を下げ、睡眠負債が膨らむ原因となっている可能性があります。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

人間の生命活動をコントロールする自律神経は、日中は臓器などの活動力を高める交感神経が活発になり、夜は疲労回復に向けて副交感神経が優位になります。

しかし、上記のような行動で鎮まるハズの交感神経が刺激され、脳が覚醒状態になって睡眠を妨げているんです。

お酒やたばこなど、リラックスするために行なっている行動も、深い睡眠には百害あって一利なし!

睡眠負債を、どんどんためこむことになります。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

この状態で追い打ちをかけるのが、ストレスです。

人間関係のトラブルや将来の不安、病気などを抱えている状態は心理的負担となり、これまた睡眠の妨げに。

ちなみに、上記のようなストレス反応を引き起こす要因は「ストレッサー」と言い、これに心身が適応して発生する症状を「ストレス反応」と呼びます。

たとえば、嫌なことが続くと気分が落ち込む、寝る前に昼間のトラブルを思い出して、不眠状態に陥る。

これらが、ストレス反応と呼ばれる症状です。

以上のことからお分かりいただけると思いますが、毎日深い眠りを得て睡眠負債を返済するには、交感神経を刺激しない生活を送ること、そして、ストレッサーを特定して、それを取り除くことが必須となります。

ここで注意したいのは、ストレッサーは感情面だけでなく、暑い、寒いといった環境の変化も影響しているということです。

今年の夏は、睡眠負債が膨らむ?

わたしたちが普段、ストレスと呼んでいるのは、精神的ダメージ(心理的ストレッサー・社会的ストレッサー)を指すことが多いですが、ほかにも物理的ストレッサー、生理的ストレッサー、化学的ストレッサーも存在します。

このうち、夏の季節に増えるのが、物理的ストレッサーに分類される“暑さ”です。

日中の暑い環境が心身にこたえるのはもちろんのこと、ストレッサーとなって深い睡眠を妨げることもあります。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

また、汗だくになるぐらい暑い外を歩いた後に、冷房が効いた部屋に入ると、自律神経が急激な温度変化に対応できなくなり、リズムが乱れやすくなるんです。

こうしたカラダへのダメージが寝つきの悪さを招き、眠りを浅くしてゆきます。

とくに、ストレッサーとなることが見当たらず、規則正しい生活習慣を続けて睡眠不足にもなっていないのに、日中の行動力が低下しているという方は、こうしたストレッサーや自律神経の乱れ(自律神経失調)にも目を向けてみましょう。

今年の夏は、例年より気温が高くなり、猛暑日が多くなる予報が出ていますから、寝る時の暑さ対策はしっかり行なってくださいね。

そして、昼間はエアコンによる急激な温度変化に対応するために、上着を1枚着るなどして、自律神経のケアに努めることもお忘れなく!

以上が、夏の季節にたまりやすい睡眠負債をためずに、今までの負債を上手に返済してゆくコツです。

そしてもう1つ、みなさんの生活に取り入れて頂きたいのが、深い眠りをサポートしてくれる快眠グッズの利用です。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

朝までグッスリ!寝起きスッキリを実現するグッズ

深い睡眠を得るのに理想的な生活を続けていても、熱帯夜にはかないませんね。

暑い夜は、普段より汗をかく量が増えて、夜中に目が覚める頻度が高くなりますし、布団の中の湿度が上がればムシムシして、眠りは浅くなる一方です。

こうなると、寝ている間に新たなストレスが蓄積してゆき、睡眠負債を返済するつもりが、逆に、ためこんでしまうハメに・・・。

そこで活用したいのが、寝苦しい夜でも快眠に誘ってくれる寝具です。

頭部の温度を5度も下げる“チクチク枕”

深い睡眠を得るのに、快適な睡眠環境は不可欠です。

夜になっても気温や湿度が高い日は、寝ている間に熱中症になる危険もありますから、エアコンは28度前後に設定して、朝までつけっぱなしにしましょう。

風がカラダに直接当たらないようにすれば、風邪を引く心配も少なくて済みます。

また、寝具は汗と体温による湿気と熱がこもりやすいので、吸湿性と放水性が高いアイテムを選ぶといいですよ。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

おすすめは、表面がたわし素材に覆われた「睡眠用たわし」という枕。

通常の枕より、頭を乗せた時の温度が5度ぐらい低くなるので、暑い夜でも寝つきをサポートし、快眠に誘ってくれるんです。

さらに、たわしのチクチクした繊維が最高に気持ちいいうえに、通気性のよさも手伝って、今まで感じたことがない極上の眠りが実現します。

おまけに、丸洗いしてもすぐに水が流れ落ちてゆき、30分後には元の重さとほぼ変わらないぐらいになるという、驚きの撥水性も兼ね備えているんです。

枕をこまめに洗えば、ストレッサーとなるカビやダニの発生も抑えられますから、睡眠負債返済アイテムとしては、一石二鳥になりますよ!

今回のまとめ

睡眠に関する研究が進み、さまざまな病気との関係が明るみになってきた今日、わたしたちの意識も変わりつつあります。

それは、快眠グッズに人気が集まっていることや、健康番組の視聴率が高いことからもうかがえますね。

しかし、大切なのは、快眠グッズを使って深い睡眠を得ようとすることだけでなく、睡眠負債やストレスの正体、さらには、カラダのリズムを理解することで、それをもとに自分の生活を改める行動を起こすことです。

暑い夏にたまる睡眠負債を返済!ストレスと自律神経のケアが重要?

機能性が高い快眠枕を買っても、毎日寝酒を飲んでいたり、ストレスを放置していたりしていたのでは、深い睡眠は期待できません。

今回、お伝えした生活改善のポイントや、ストレスの対応策などをしっかりマスターしたうえで、みなさんも睡眠負債の返済を行ない、睡眠用たわしの機能を有効活用して、深い深い眠りを目指してくださいね!

この記事を監修したドクター

ドクターイメージ

石川 慧璃 医師

赤羽南口メンタルクリニック院長/精神保健指定医

経歴

2006年筑波大学医学専門学群卒業。米国臨床TMS学会会員。薬物療法やアルコール依存症専門治療病棟での精神療法プログラム、脳に直接アプローチして治療するTMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)など、様々な臨床経験がある。また、直営精神科情報サイト『医者が教えない精神科のこと(http://tokyo-mentalclinic.com/))』で、医師がわかりやすく解説した精神科医療情報を配信している。

経歴

2006年筑波大学医学専門学群卒業。米国臨床TMS学会会員。薬物療法やアルコール依存症専門治療病棟での精神療法プログラム、脳に直接アプローチして治療するTMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)など、様々な臨床経験がある。また、直営精神科情報サイト『医者が教えない精神科のこと(http://tokyo-mentalclinic.com/))』で、医師がわかりやすく解説した精神科医療情報を配信している。

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