《医師監修》【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

《医師監修》【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

安眠・快眠方法

睡眠の悩みを放置すると事故につながる?

布団に入っても、なかなか眠りにつけず、夜中に何度も目が覚めてしまうようになると、朝起きた時に「寝た気がしない」と感じてしまいますよね。

こうした症状が一時的で、睡眠不足もすぐに改善できればいいのですが、忙しさに追われて睡眠時間が短い日が続くと、昼間の活動にさまざまな支障が出てくるものです。

脳のはたらきが鈍くなれば、集中力や判断力などが低下しますから、仕事や家事の効率が悪くなりますし、時には重大な事故につながることも。

事実、睡眠不足に陥っていた車の運転手が、交通事故を起こす件数は、年々増加の一途をたどっているんですよ。

「寝たいのに眠れない」

こんなお悩みが続いていて、日常生活で改善すべきことはすべて対応したら、睡眠薬などの利用を検討することも、解決の近道になるかもしれません。

そのために必要なのは、薬などの知識をしっかり得ること。

「睡眠薬は、一度飲むとやめられなくなる」

「副作用がひどく、日常生活にも影響が出る」

などと考えて、睡眠薬に対して負のイメージを持つ人が多い一方で、薬局やドラッグストアなどで手に入る睡眠薬(睡眠対策薬)は気軽に利用している人も、少なくありません。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

また、最近の健康ブームを受けて、睡眠サプリのラインナップも増えてきました。

睡眠薬と睡眠対策薬、そして睡眠サプリ。

3つのアイテムの違いや注意点を知れば、みなさんの睡眠の質が向上し、元気な毎日を取り戻せることでしょう。

まずは、これらのアイテムの特徴を抑えてゆきます。

睡眠薬はメカニズムの違いで2つに大別される

睡眠薬と聞くと、飲めばすぐに眠れるというイメージが強いですが、薬の作用は2つに分かれていて、脳へのはたらき方も異なります。

①脳のはたらきを抑制する薬

ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、バルビツール酸系に分類される薬がこのタイプにあたります。

脳の中でも抑制的に働く神経伝達物質(GABA)を活性化して、神経細胞の興奮を抑えることで催眠作用がはたらきます。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

②自然な眠気を誘発する薬

カラダが持つ睡眠・覚醒周期に合わせて作用する薬で、自然に眠気が発生することをサポートします。

現時点(2018年3月14日現在)では、ロゼレムとベルソムラという2つの薬が使われています。

ロゼレムは、朝日を浴びてから14~16時間後に分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を促す作用があり、依存性が少ないというのが特徴。

一方の、ベルソムラは、交感神経が優位になって脳が覚醒状態にある時にはたらく「オレキシン」を抑え、睡眠に誘う効果があります。

しかし、睡眠導入剤ほど作用が強力ではなく、効果のあらわれ方には個人差があることから、飲めば必ず睡眠の悩みが解決するわけではないんです。

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薬局で買える睡眠薬は、処方薬とは作用が異なる?

薬局やドラッグストア、通販サイトなどで手軽に購入できる睡眠薬は、実は、「睡眠対策薬」というジャンルに分類される薬です。

睡眠薬は、“不眠の悩みを改善させること”を目的として飲むのに対して、睡眠対策薬は一時的な不眠を改善させるために飲むために提供されています。

「最近、眠りが浅くなった、寝つきが悪くなっている」

という場合に、睡眠をサポートしてくれるんです。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

最大の特徴は、その成分にあります。

実はいわゆる睡眠薬のように、ベンゾジアゼピン系、バルビツール酸系の成分は配合されておらず、アレルギー鼻炎を抑える薬や、風邪薬に含まれている「抗ヒスタミン剤」が使われているんです。

これらの薬を飲むと、眠気を覚えた経験はみなさんにもあると思いますが、この作用を利用して不眠の症状を一時的に緩和しています。

ですから、

「仕事でどうしても明日早く起きなくてはならない」

といった時には、睡眠対策薬は非常に役立つのですが、継続する不眠を改善するための薬としては不向きと言えます。

実際に、睡眠対策薬のメーカーも、薬の継続使用は2~3日に留めるように注意を促しているんですよ。

もし、この記事を読んでいる人の中で、日常的に睡眠対策薬を飲んでいる方がいたら、服用はストップして不眠について
医師と相談するようにしましょう。

スージーマウステープ

人気が高まっている睡眠サプリ、その実力は?

強い効き目と症状の改善が期待できる睡眠薬、睡眠対策薬に対して、最近、

「副作用の発生を心配することなく飲める、快眠サポート食品」

として人気を集めているのが、睡眠サプリです。

誰もが知っている大手の食品メーカーも、睡眠サプリを販売しているとあって、不眠の悩みを改善する手段として利用している人が急増しているようです。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

睡眠サプリは、健康食品ですから、薬に含まれているような成分は含まれていません。

ですから、飲んですぐ不眠が改善されるということはありませんし、どれぐらいの期間飲めば眠れるようになるかも不明です。

しかも、睡眠サプリの中には、危険性が高い商品も含まれているので、利用する際には注意が必要です。

たとえば、先ほどもお話しに出た、睡眠を誘う「メラトニン」という睡眠ホルモンですが、成分の安全性が確かではないことから、国内での販売は禁止されているんですね。

しかし、インターネットで検索すると、「輸入代行」という手段でカンタンに購入できてしまいます。

メラトニンサプリは、脳に直接作用し性腺抑制作用などの副作用もあり、医師の判断なしで健康食品を介して摂取するのは、非常に危険です。

それに、輸入代行には粗悪品が含まれているケースが多いですから、こちらも絶対に利用を避けるべきです。

一部の医師も勧めている睡眠サプリとは?

悪いイメージが強くなってしまった?睡眠サプリですが、中には試してみる価値がある商品もあります。

それは、「トリプトファン」という成分が含まれたサプリ。

トリプトファンとは、メラトニンの原材料となるアミノ酸で、牛乳やチーズなどの乳製品、卵、肉、バナナなどにたくさん含まれています。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

ちょっと話はそれますが、昔から「寝る前に牛乳を飲むと寝つきがよくなる」と言われているのは、このトリプトファンが含まれているからであって、飲むと快眠効果が得られると信じられているようです。

しかし、トリプトファンを摂取したからといって、すぐにメラトニンが作られるということはありませんし、牛乳が胃に入ると消化活動が始まり、かえって快眠が妨げられます。

睡眠トリビアとして、覚えておきましょう!

話は戻りまして、このトリプトファンは、食事から摂取するのが基本ですが、忙しくて食事メニューに気を配る暇がないような方でしたら、一時的にサプリを試してみるのもアリです。

実際に、一部の心療内科では、不眠の程度やライフスタイルを確認したうえで、睡眠薬の服用に抵抗がある患者さんに、トリプトファンが含まれたサプリをおススメしているんです。

ただし、トリプトファンを過剰摂取すると、肝機能障害が発生するリスクが高まりますから、服用量に注意するのはもちろんのこと、なるべく医師に相談したうえで服用を判断するようにしてくださいね。

専門医に診てもらうタイミングはどう判断する?

不眠の悩みは、生活パターンを変えることや、寝具環境の見直し、ストレスの発散などで解決することがありますが、それでも改善しない場合は、迷わず専門医に診てもらうことをおススメします。

不眠は悪化すると、うつ病につながりやすいですし、何よりも、日常生活の質がどんどん低下してゆきます。

症状に合わせて、心療内科か精神科に足を運んでみて、専門家の力を借りて快適な睡眠を目指してください。

病院によっては、臨床心理士によるカウンセリングを実施していますから、ココロに寄り添ったサポートで不眠が改善することもあるんですよ。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

ではここで、ちょっと分かりにくい「心療内科と精神科」の違いについて解説しますね。

「ココロ」と「カラダ」両方の治療に対応する心療内科

不眠が続くとストレスがたまって、心身にさまざまな症状が出やすくなります。

・息苦しさを感じ、動悸が早い

・いつも頭痛がひどく、倦怠感も強い

・目の疲れが激しく、乾きも感じる

・熱くもないのに汗がたくさん出たり、逆に、手足が急に冷たくなったりする

・トイレに行く回数が増えて、残尿感をおぼえるようになる

こうした症状はストレスと関係していることも多々あり、不眠の改善とともに、心身の治療も勧めてゆくのが心療内科の役割です。

一方でうつ病や社会不安障害、パニック障害、強迫性障害などストレスからくるココロの病気が疑われる場合は、精神科で治

療を受けることになります。

他の診療科目では対応できないココロの病を治療する精神科

いつもイライラした状態が続いていて、気分の浮き沈みが激しい。

こうしたココロの症状が睡眠の妨げになっていると感じたら、精神科に足を運んでみましょう。

内科などの血液検査で、とくに異常がみられないと言われても、精神科でしたら別の角度からアプローチして、適切な治療をしてくれますよ。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

厳密には、

・心療内科=ココロが原因のカラダの病気の治療

・精神科=ココロが原因のココロの病気の治療

ということになります。

もし、心療内科に行くべきところを、精神科医に行ってしまった場合でも、安心してください。

どちらの診療科目でも、適切な治療をしてくれますし、処方される薬の種類も同じです。

それに、診察を受けたからと言って、必ずしも睡眠薬の服用をしなくてはならない、ということはありません。

副作用が怖く、どうしても抵抗感を拭えないという場合は、代替え手段を考えてくれます。

薬を服用する場合でも、最初は弱い薬の少量処方から始まることがほとんどですし、副作用が出た時は、すぐに的確な対処してくれるのも心強いですよ。

心療内科も精神科も、「ココロの病気」と聞いてしまうと敷居が高く感じてしまうかもしれませんが、不眠が続いてストレスを感じない人はいません。

気が付いたら、ココロがコントロールできなくなっていた、といった状態に陥らないためにも、早めの受診を心がけて下さいね。

睡眠薬を飲む前に試してみたい睡眠グッズ

最後に、心療内科や精神科に行って睡眠薬を処方してもらう前に試していただきたい、快眠グッズを3点紹介します。

いずれも、不眠の根本的な原因に関わっているカラダの状態やクセの改善に役立ちますから、試してみて損はないですよ!

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

布団に入ってもカラダが緊張して寝付けない人に「睡眠用たわし」

ストレス過多の状態が続くと、夜になっても筋肉が緊張した状態が続き、なかなか眠くならないものです。

そこで試していただきたいのが、表面に硬いたわし素材を使った「睡眠用たわし」。

見た目は快眠とは無縁の、強烈なイメージですが、ここに頭を乗せるとたわしのチクチクが頭皮を刺激して、心地よいマッサージを受けているような感覚を覚えるんです。

通常の枕より、後頭部の温度が5度ほど下がるという特長もあり、これが寝つきの良さをさらに向上させます。

夜中に息苦しさを感じ、目が覚めてしまう人に「スージーAS快眠枕」

睡眠中にかく“いびき”は、空気の通り道である気道が狭くなって発生しますが、この状態が続くとカラダが酸欠の状態になり、息苦しくて目が覚めてしまいます。

こうなると、深い眠りが得られなくなり、朝起きた時から心身がグッタリするんです。

いびきは自覚症状がないのがネックですが、夜中に目が覚める回数が多く、起床時にノドの渇きを感じる方は、

「自分もいびきをかいている」

と認識して、どんな寝姿(仰向け、横向きなど)でもしっかり気道を確保する「スージーAS快眠枕」を使ってみましょう。

【睡眠薬の基礎知識】薬局で売っている薬や睡眠サプリとの違いは?

スージーAS快眠枕は、いびきを防ぐ枕として、楽天の寝具部門ランキングで年間1位を獲得!

いびきをかく人だけでなく、横で寝ているご家族にも、快適な夜を提供しているんですよ。

AS快眠枕

朝起きたら口が乾いている人へ「スージーマウステープ」

わたしたちは普段、鼻から空気を取り入れて、肺に空気を送っていますが、睡眠中は口呼吸に変わってしまいやすいんです。

これによって、いびきをかきやすくなりますし、空気中の雑菌や汚れを体内に取り込んでしまうので、免疫力が低下して病気リスクが高まります。

朝起きた時、口の中が乾燥している方は、この危険な口呼吸になっている可能性があります。

そんな時は、口に貼るだけで正しい鼻呼吸が継続する「スージーマウステープ」を利用しましょう。

口をしっかり塞げば、自然に鼻呼吸が続き、鼻毛や粘膜のフィルターで不純物をしっかりガードできますよ。

スージーマウステープ

この記事を監修したドクター

ドクターイメージ

石川 慧璃 医師

赤羽南口メンタルクリニック院長/精神保健指定医

経歴

2006年筑波大学医学専門学群卒業。米国臨床TMS学会会員。薬物療法やアルコール依存症専門治療病棟での精神療法プログラム、脳に直接アプローチして治療するTMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)など、様々な臨床経験がある。また、直営精神科情報サイト『医者が教えない精神科のこと(http://tokyo-mentalclinic.com/))』で、医師がわかりやすく解説した精神科医療情報を配信している。

経歴

2006年筑波大学医学専門学群卒業。米国臨床TMS学会会員。薬物療法やアルコール依存症専門治療病棟での精神療法プログラム、脳に直接アプローチして治療するTMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)など、様々な臨床経験がある。また、直営精神科情報サイト『医者が教えない精神科のこと(http://tokyo-mentalclinic.com/))』で、医師がわかりやすく解説した精神科医療情報を配信している。

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