《医師監修》合併症も怖い?睡眠時無呼吸症候群を分かりやすく解説!

《医師監修》合併症も怖い?睡眠時無呼吸症候群を分かりやすく解説!

安眠・快眠方法

(監修:精神科・心療内科 豊田早苗)

(※本ページで掲載している商品は、医師がおススメするものではありません。みなさんの快適な睡眠を実現するために、ネルチャーがご紹介している快眠グッズです。)

単純ないびきと慢性的ないびきの違い

 

「いびきを毎日かくうえに、家族から呼吸が止まっていることがあると指摘された」

「起床時に熟睡感がなく、昼間に強烈な睡魔に襲われる」

「健康診断で、メタボリックシンドロームだと判定された」

これら3つの項目のうち、1つでも当てはまるものがあったら、あなたは「睡眠時無呼吸症候群」という病気にかかっている可能性が!

わたしたちは睡眠中に、いびきをかくことがあります。

自覚症状があまりないうえに、日常的なクセと捉えてしまう方も多いので、軽視されがちなのですが、実は命の危険が迫っている“深刻ないびき”をかいている人も多いんです。

まずは、いびきのメカニズムを覚えておきましょう。

寝る時は、仰向けになることが多いですが、ノドの部分に十分な空間が確保されていると、鼻から取り込んだ空気がスムーズに肺に送られます。

ところが、ノドの奥が圧迫されていたり、舌が垂れさがったりしていると、この空気の通り道が狭くなってしまい、呼吸の時に振動音であるいびきが発生してしまうのです。

たとえば、風邪や鼻炎などで鼻がつまっていると口呼吸になり、舌が下がりやすくなります。

また、お酒を飲むと全身の筋肉が緩むので、ノドのスペースが狭まっていびきが発生するんです。

こうした要因で発生するいびきは、「単純性いびき」と呼ばれ、原因がなくなれば症状も治まります。

問題なのは、慢性化したいびき

毎日のようにいびきをかいていて、しかも、騒音レベルの音が出ていると、次第に呼吸が止まってしまうのです。

こうした病気を、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼びます

医学的には、

「気道の空気の流れが10秒以上停止(無呼吸)し、これが1晩に30回以上、もしくは1時間に5回以上発生する症状」

と定義されています。

 

睡眠時無呼吸症候群を疑うべき症状

無呼吸が続くということは、当然、カラダに酸素が供給されていませんから、脳をはじめ全身が酸欠状態に陥っています。

寝ていても息苦しさを感じ、夜中に目が覚める回数が増えますし、眠りも浅くなることで、朝起きた時に

「寝た気がしない」

と感じることが多くなるのです。

この病気は、放置しておくとどんどん悪化してゆきますし、後に解説する重篤な症状を引き起します。

ですから、下記に挙げる症状をチェックしてゆき、該当項目が1つでもあったら、医療機関で診察を受けましょう

起床時の症状

・口やノドの渇きを強く感じる

・頭痛や肩こりがひどい

・グッスリ眠れた感じがなく、布団からなかなか出られない

日中の症状

・集中力が続かず、記憶力なども低下している

・強い眠気が発生することが多く、会議中や運転中に居眠りすることがある

・疲労感が抜けない感じがする

寝ている時の症状

・いつも大きないびきをかき、呼吸が頻繁に止まる

・睡眠中に息苦しさを感じ、夜中に何度も目が覚める

・トイレに何度も行きたくなる

・寝汗を大量にかいている

スージーマウステープ

睡眠時無呼吸症候群の治療とは?

自分が睡眠時無呼吸症候群を発症しているかもしれないと感じたら、耳鼻咽喉科や呼吸器内科、睡眠科などで診察を受けましょう

最近は、専門的な診察を行なう病院やクリニックが増えていますので、ホームページでも最適な医療機関がすぐに見つかりますよ。

治療は、症状緩和のための対処療法と、病気の原因を取り除く根治療法に分かれますが、重度の場合は時間がかかるケースが多いようです。

ここでは、代表的な3つの治療法をご紹介します。

CPAP療法

一番多く取り入れられている治療法で、寝る時に鼻マスクを取り付け、気道に空気を送り込みます。

いびきの原因となる口呼吸ではなく、鼻呼吸になりますから、呼吸がかなりスムーズになるのが特徴です。

CPAPに使う医療機器は、自宅でも使えますし健康保険も適用されます。

ほとんどの患者さんが、CPAPを始めたその日からいびきをかかなくなり、日中の眠気や疲労感が軽減するそうです。

《医師監修》合併症も怖い?睡眠時無呼吸症候群を分かりやすく解説!

 

マウスピース

症状が比較的軽い場合は、上あごより下あごを前に出して、物理的に気道の広さを確保する「マウスピース」が使われます。

これによって、無呼吸だけでなく、いびきの改善も期待できるんです。

マウスピースは歯科や口腔外科で作るのですが、保険が適用される場合と、されない場合に分かれます。

外科手術

扁桃部分が肥大していて、これが原因で睡眠時無呼吸症候群を引き起こしている場合は、これを切除する手術が行われます。

医療機関では、これらの治療を行なう前に、診察の段階で患者さんが肥満体質であると分ったら、ダイエット(食事療法)に取り組むように指導します。

脂肪は気道付近にもたまりやすく、これが空気の通り道を狭くしている可能性があるからです。

スージーマウステープ

女性にも多い!無呼吸になりやすい生活習慣とは?

次に、睡眠時無呼吸症候群になりやすい人に見られる、共通の生活習慣や体質、体形などについて解説しましょう。

いびきは気道の狭まりで発生しますから、外的要因によってノド周辺に異常が起きると、常態化しやすくなります。

その代表格と言えるのが、飲酒喫煙習慣です。

先ほどもお伝えした通り、飲酒は全身の筋肉を弛緩させますので、気道周辺がゆるみやすくなりますし、喫煙の場合は炎症が起き、腫れによって気道が狭くなります

一時的な症状で収まれば、いびきも止まることが多いのですが、寝酒や毎日タバコを吸っている方でしたら、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが、日に日に高まっていると言えます。

また、肥満傾向にある方は、気道付近に脂肪がたまっているケースが多いので、無呼吸になりやすい傾向にあります。

逆に、痩せている人でも、首が短くて太い、下あごが小さく後ろに引っ込んでいるといった身体的特徴がある場合は、いびきが重症化して睡眠時無呼吸症候群になりやすいです。

さらに、最近は女性のいびきが増えていることも見逃せないポイントです。

男性と違い、女性の場合は、年齢とともにホルモンの量が減少しますから、その影響で舌を支える筋力が衰えてしまうんですね。

とくに、更年期にさしかかった女性は、ホルモンバランスが崩れています。

自分が寝ている間にいびきをかいていないか、一緒に寝ている家族に聞いてみたり、スマートフォンの「いびき対策アプリ」を利用したりして、確認してみましょう。

《医師監修》合併症も怖い?睡眠時無呼吸症候群を分かりやすく解説!

死に至る合併症を引き起こすのも、この病気の特徴

呼吸が止まって体内の酸素供給が滞る頻度が高くなると、体内の各所にさまざまなダメージが蓄積して、深刻な合併症を引き起こします。

代表的な病気を、いくつか挙げてゆきます。

①糖尿病

ハーバード大学における研究では、睡眠時無呼吸症候群を発症している人の糖尿病リスクは、健康な人の4倍以上に上がることが分かっています。

これは、低酸素状態になると自律神経の1つである交感神経が刺激されて、インスリンの放出量や糖の排出量が低下することが原因と考えられています。

つまり、いびきをかいている間は、血糖値が上がってしまうということなんです。

②高血圧症

睡眠中は、カラダを休息させるために、血圧は低下した状態になっています。

ところが、無呼吸によって脳が覚醒すると、糖尿病の項でもお話ししたように交感神経が活発になりますから、血圧が次第に上昇して高血圧症を引き起こすんです。

これによって、次に解説する血管系の疾患リスクが高まってしまいます。

③脳卒中

日本人の3大死因の1つである脳卒中は、高血圧がもたらす死に直結する恐ろしい病気です。

血管が詰まれば脳梗塞に、破裂して出血が起これば脳出血になります。

睡眠時無呼吸症候群の患者さんを対象にした調査によると、脳卒中のリスクはなんと3.3倍になることが報告されているんです。

脳卒中は、シニアの方に多い疾患ですが、睡眠時無呼吸症候群による高血圧症は、若い人に多く見られる症状なので、30代、40代の方も危機意識をしっかり持って下さいね!

④心臓病

カラダの酸欠状態が起こると、血管を詰まらせる血栓が作られやすくなり、それが冠動脈で詰まると心臓に血液が送られなくなります。

これが、心筋梗塞です。

先ほど挙げた、睡眠時無呼吸症候群のチェック項目に該当し、普段から胸の痛みを感じる方は、すぐに専門医の診察を受けることをおススメします。

⑤うつ病

いびきによって眠りが断続的に浅くなり、寝ている間ははたらきが収まる交感神経が活発になっていると、自律神経の乱れも激しくなってゆき、気分障害も発生します。

そして、不眠症の症状が深刻化してゆき、気分が落ち込んだままになったり、常にイライラした状態が続いたりして、うつ病を発症することも。

オトナ抱き枕

生活習慣の見直しが予防に必須!

自分に睡眠時無呼吸症候群の可能性があると少しでも感じたら、まずは最寄りの医療機関を受診しましょう。

早期発見・治療が、こうした恐ろしい合併症を防ぎ、快適な睡眠を取り戻すことにつながります。

そして、病気の発生を予防するには、現在の生活習慣を徹底的に見直して、いびきをかかない体質改善を目指しましょう。

ポイントは6つあります。

1.運動習慣を身に付け、肥満から脱却する

睡眠時無呼吸症候群を発症していなくても、肥満は万病の元となります。

極端なダイエットは、カラダの免疫力を低下させますし、リバウンドが発生して太りやすい体質に変化しますから、1カ月に体重の3~5%減らすことを目標に、毎日適度な運動を続けるようにしましょう。

体重を減らすのは、

摂取カロリー<消費カロリー

というのが基本。

栄養バランスが優れた食事をきちんと摂って、カロリーの消費量を多くするようにしてくださいね。

1日で一番体温が上がる午後4時前後は、カラダの代謝上がっているので、このタイミングで運動すると、効率的にカロリーを消費できますよ。

2.飲酒や喫煙は控える

気道を狭めることにつながる飲酒・喫煙は、極力控えるのが鉄則です。

喫煙期間が長い方は、ニコチン依存症になっている可能性が高いですから、「禁煙外来」に足を運んで、専門医の指導のもとに禁煙を進めてゆきましょう。

健康保険適用で、適切な治療が受けられますよ。

3.睡眠対策薬の服用を控える

薬局やドラッグストアで購入できる睡眠薬(睡眠対策薬)には、睡眠時無呼吸症候群を助長する作用があります

薬を常用している方は、一度、耳鼻科などで睡眠時無呼吸症候群の診察を受け、医師に服用が適切か相談してみてください。

4.口呼吸を防ぐ

普段から口呼吸のクセがついていると、寝る時も同じ方法で呼吸をしやすくなり、いびきがひどくなって睡眠時無呼吸症候群が悪化しやすくなります。

鼻呼吸は、空気中のホコリや雑菌が体内に侵入することを食い止め、冷たい空気を温めるというはたらきもありますから、意識して鼻から呼吸するようにしてください。

また、寝る前にマウステープを貼るのも効果的ですよ。

物理的に口が開かないようにすれば、寝ている間も自然と鼻呼吸になります。

5.横向きで寝るクセをつける

仰向けで寝ると、どうしても気道がふさがりやすくなりますから、抱き枕を使うのがおススメ。

普通に横向きになると、体圧の負担で寝心地が悪くなりますが、抱き枕を使うと、驚くほど横向き姿勢がラクに維持できるうえに、いびきの頻度が低くなるんですよ!

6.寝室の湿度を適切な状態に保つ

乾燥した場所に長時間いると、口呼吸が発生しやすくなります。

ですから、加湿器や濡れたタオルなどを利用して、湿度は常に50%前後を保つようにしましょう。

夏場もエアコンの使用で空気が乾きがちですから、気を抜いてはいけませんよ!

 

まとめ

いかがでしたか?

睡眠時無呼吸症候群の恐ろしさ、そして、いびきが軽視できない症状であることが、改めて実感できたのではないでしょうか?

睡眠時無呼吸症候群は、潜在患者が非常に多いと考えられており、最近は子供にも広がっているんです。

テレビのニュースを見ていても、車や電車の事故を起こした方が、調べてみたらこの病気を抱えていたなんてケースも、非常に増えています。

現代病とも言える、この睡眠時無呼吸症候群。

誰もが発症リスクを抱えていることを認識して、さっそく今日から、予防につながる習慣を実践してゆきましょう。

チェック項目に引っかかったは、念のため、医療機関で診てもらってくださいね。

(※本ページで掲載している商品は、医師がおススメするものではありません。みなさんの快適な睡眠を実現するために、ネルチャーがご紹介している快眠グッズです。)

オトナ抱き枕

 

ページの先頭へ