天気痛発生を予報するアプリのスゴさとは?
気圧の急激な低下によって発生する気象病は、頭痛や歯痛、はきけなど、さまざまな「天気痛」と呼ばれる症状を引き起こします。
原因は、耳の奥にある内耳センサーの誤動作。
内耳には気圧の変化を感じ取る機能があり、低気圧が近づいてくるとリンパ液に動きが発生して、カラダが傾いているという間違った情報を脳に送ります。
しかし、脳は目から得た情報で「カラダは傾いていない」と判断しているため、2つの真逆の情報によって混乱を生じ、交感神経を刺激して、痛みを発生させる物質を分泌するんです。
内耳の反応感度には個人差がありますが、敏感な人はほんの少し気圧が下がっただけでも天気痛を発症し、布団から起き上がれなくなることもあります。
また、今は気象病の影響を受けていなくても、自律神経が乱れる生活を続けていたら、いつの間にか天気痛に苦しんでいた、なんてことも起こりえますので、注意が必要ですよ。
気象病の存在が明らかになったのは、つい最近のことです。
今から20年ぐらい前までは、こうした不快な症状のメカニズムは解明されておらず、病院に行っても「不定愁訴」と診断されて、最適な治療を受けることができませんでした。
しかし、愛知県立大学の医師である佐藤純氏が、天候の変化と体調不良の関係を解明し、次第に予防法や対処策が分かるようになってきたのです。
その1つが、「頭痛ーる」という天気痛の発症を予測するアプリ「頭痛ーる」。
頭痛ーるには、自分の住んでいるエリアを設定することで、気圧の変化をピンポイントで教えてくれる機能があります。
頭痛ーるの予報を見れば、痛みなどが発生する時間帯を把握でき、頭痛薬や酔い止め薬など、気象病の緩和につながる薬を飲むタイミングが分かるんです。
さらに、頭痛-ると連携したツイッターでは、当日の“気圧情報”などを告知。
気象病に苦しむ患者さんの強い味方となっています。
このアプリやツイッターと一緒に使いたいのが、「耳栓」です。
佐藤先生が耳栓の利用をおススメする理由とは
内耳のセンサーに発生する誤動作は、気圧の変化が耳に伝わらなければ発生しにくくなります。
そこで、佐藤先生もおススメしているのは、耳栓の利用です。
頭痛―るや、頭痛―ると連携したツイッターをチェックして、これから天気が悪くなると分かったら、耳栓をすぐに装着。
これによって、気象病による影響が弱まり、痛みなどの不快症状が和らぎます。
さらに、耳栓を寝る前にも装着して、音のストレスを受けないようにするのもおススメ。
寝ている間は、ちょっとした物音でも反応して目が覚めてしまい、深い睡眠が妨げられることもありますよね?
でも、耳栓で耳をしっかりふさいでおけば、寝つきがよくなるのはもちろんのこと、グッスリ眠れるようになって、自律神経がリラックスしやすくなるんです。
こうした対策を徹底すれば、毎日心地よい気分で仕事や家事をこなせるようになりますよ。
薬のような副作用の心配は少ないですから、みなさんもお試し感覚で使ってみてはいかがですか?
憂うつな雨の日も、爽快な日に変わることでしょう。