朝食抜きの生活が睡眠に与える影響
みなさんは毎朝、きちんと食事を摂っていますか?
インターネットで情報を探してみると、朝食を摂らないことが健康に与える影響について、さまざまな意見が飛び交っています。
医師の中でも、朝食抜きの習慣は賛否両論なのですが、ここで興味深いデータをいくつかお伝えしましょう。
東京有明医療大学で、朝食を食べる頻度が週3回以下の人と、週4回以上の人とで“カラダの冷え”具合を比較してみたところ、前者パターンで体温低下などの症状が見られたのです。
また、国立がん研究センターの研究では、朝食を抜くことで脳出血のリスクが36パーセントも高まることも分かっています。
こうした結果から、やはり朝食はしっかり食べるようにしたほうが、健康的な生活が送れると考えるべきですね。
朝食を食べるという当たり前の習慣は、実は、快適な睡眠と密接な関係にあります。
人間は睡眠中、臓器や脳を休めるために体温を低下させます。
そして、朝目覚めた後、活動モードにスイッチを入れるのですが、朝食を食べないとエネルギー不足になるため、体温上昇ができなくなります。
これによって、1日を通して体温が低い状態になり、睡眠前に必要な「深部体温の低下」が起こらず、布団に入っても寝つきにくくなるというワケです。
さらに、寝ている間も手足の先が冷えて目が覚めることが増えて眠りが浅くなり、睡眠の質がどんどん低下してゆきます。
朝の目覚めは、目覚ましで工夫する
朝食が食べられない理由は、人それぞれだと思いますが、
「朝の目覚めが悪くて、食欲が出ない」
とお悩みの方に試していただきたいのは、目覚まし時計の音ではなく、“光”で目覚める習慣です。
朝日を浴びると快適な睡眠につながることは、みなさんもよくご存じかと思いますが、これは睡眠ホルモンの分泌がストップして、乱れた体内時計がリセットされるからなんです。
こうした新しい睡眠と合わせて、朝食に取り入れていただきたいのが、
「牛乳とバナナを食べる」
という習慣です。
牛乳には睡眠ホルモンの原料となる「トリプトファン」が豊富ですし、バナナにはその生成を促すビタミンB6と炭水化物が含まれています。
体調が悪くても牛乳とバナナだけだったら、食べられちゃいますよね?
ちなみに、起床後に頭の回転を良くして、日中のパフォーマンスを向上させるには、糖分が不可欠です。
この栄養素もしっかり摂れるのが、バナナのよいところ。
毎日まるごと1本食べてもいいですし、腸内環境を整えるヨーグルトと一緒にデザート感覚で食べると、睡眠ホルモンの分泌がさらに活性化されて、快適な睡眠が得られるようになりますよ。
明日の朝からさっそく、実践してみましょう!