酔い止め薬より安全性が高い!
低気圧が近づいてくるたびに、頭痛やめまい、古傷の痛みに苦しむ人が増えています。
病院に行っても原因不明と診断されて、やむを得ず薬を飲んで耐えている人が多いことでしょう。
天候の悪化がもたらす、このようなつらい症状は、「気象病」という病気です。
医師が適切な診断・治療をできないというのも、もっともで、この病気のメカニズムが解明されたのは、つい最近のこと。
しかも、気象病の専門外来(天気痛外来)は、日本に数えるほどしかないので、医療機関で治療が受けられる人は、ごくわずかというのが実状なんです。
そもそも、どうして天候の悪化で体調不良が引き起こされるのでしょうか?
その秘密は、耳の奥にありました。
わたしたちは体のバランスを、「内耳」という器官で判断します。
この内耳が気圧の低下を感知すると、脳が混乱を引き起こす間違った情報を送り、痛みの原因となる「交感神経の活性化」につながります。
気象病による天気痛には、酔い止めの薬が効果的と言われている理由は、こうした内耳の誤動作が同じメカニズムで起こるからです。
酔い止めの薬を飲めば、内耳から脳への信号をブロックできますから、不快症状は軽減できます。
しかし、薬は必ず副作用が発生するのがネックですね。
代表的な症状としては、皮膚のかゆみや赤みの発生、頭痛、排尿障害など。
たまに飲むならまだしも、天気が悪くなるたびに利用していたのでは、体への負担が大きくなってしまいます。
そこで、みなさんにおススメしたいのが、「耳栓」を使った天気痛対策。
体に副作用を発生させることなく、安心して使えるグッズです。

気象病対策に最適な耳栓を選ぶポイントとは?
耳栓には、さまざまな種類の商品が販売されていますが、中でも人気なのは、収縮性に優れたスポンジタイプ。
指で一度潰して空気を抜き、その状態で耳に挿すと形状が元に戻り、耳の穴をしっかり塞いでくれます。
これによって、気圧の変化を内耳が感知できなくなるので、天気が悪くなっても気象病による
不快な天気痛を緩和できるのです。
ただし、使用上の注意点もいくつかあります。
まず、スポンジによっては、外部の音をほとんどシャットアウトしますから、外出時は利用を避けることが重要です。
車のクラクションが聞こえなくなったら、交通事故に巻き込まれるかもしれませんからね。
また、耳の中に水分があると、皮膚がかぶれたり、中耳炎になったりすることもあります。
ですから、耳栓を耳に詰める時は、綿棒でやさしく耳の中をタッチして、水分を吸い取るようにしてくださいね。
最後に、耳栓を使う時は、衛生状態も念入りに確認しましょう。
たいていの耳栓は、洗って使いまわすことができません。
何度も使っていると、耳垢やホコリがたまりますし、雑菌も繁殖しやすくなりますから、耳のトラブルが起きやすくなるのです。
天気痛対策として頻繁に耳栓を利用する場合は、スポンジタイプではなく、ゴム製の商品を使うとよいでしょう。
もちろん、使用中に違和感をおぼえたら、すぐに耳から外す、痛みなどが発生したら医師の診断を受けることもお忘れなく!
