ストレートネックがうつ病の引き金に?
テレビの健康番組やニュースでも取り上げられることが多くなった「ストレートネック」。
通常、頭を支える骨である頸椎は、30~40度ほど曲がっているのですが、首にまっすぐになると肩こりや首の痛みが激しくなったり、頭痛やはきけが頻繁に発生したりします。
原因として挙げられるは、椎間板の変性や外傷ですが、ここ数年で少し事情が変わってきています。
それは、スマートフォンやパソコンを使う時間が長くなり、気が付いたら猫背の状態になっていることで、ストレートネックの症状が進行している人が急増していること。
電子機器を長時間使う時は、画面と水平の姿勢を保つことが理想ですが、休憩をとらずに作業を続けていると、あごが自然と前に出てしまい、首の骨が横からみるとCの字を描いたような形になるのです。
ストレートネックになると、健康面でさまざまな問題が出てきますが、なかでも注目なのが、睡眠への影響です。
枕に頭を乗せると、C字カーブになった骨の影響で咽頭部を通過する空気がふさがれて、いびきを発生します。
たかがいびきと思う方もいるかもしれませんが、いびきをかいている時は口で呼吸しているため、健康に悪影響を及ぼします。
代表的なのは、睡眠時無呼吸症候群です。
読んで字のごとく、眠っている間に呼吸が止まってしまう症状で、高血圧や心臓病など、重篤な病気を引き起こす可能性があります。
また、無呼吸の間は脳が覚醒しているため、眠りが浅くなって昼間の活動力が低下します。
こうした毎日を繰り返すことで、睡眠障害が深刻化してゆき、不眠症やうつ病の発生につながるのです。
最近は、スマートフォンを使う年齢層が広がったことで、ストレートネックの症状に悩む子どもが増えているんだとか!
子どものストレートネックが、学力低下につながる?
大人のストレートネックも問題ですが、子どものストレートネックは成長力に影響してしまうので、さらに深刻なんです。
たとえば、いびきをかいて口呼吸の時間が長くなると、成長ホルモンの分泌が妨げられますので、骨や臓器、脳がしっかり育たなくなります。
また、歯ぎしりをするケースも多くなりますから、歯並びが悪くなることも考えられます。
さらには、睡眠中に脳が覚醒することによって日中の集中力が低下して、気分障害を引き起こしたり、学力低下につながったりすることも懸念されています。
ストレートネックは、老若男女すべてに関わる問題と認識して、予防はもちろんのこと、早期発見&治療に努めることが重要です。
この記事を読んだ後、下記の方法でストレートネックのチェックをしてみてください。
1.壁に背中をぴったりくっつけて、背筋を伸ばして立ちます
2.あごを引いてみて、壁に後頭部が付きますか?
もし、後頭部が壁に付かないようでしたら、ストレートネックになっている可能性があります。
なるべく早く整形外科を受診して、症状に合わせて治療を受けましょう。
早期に対応すれば、首のけん引などで病状の緩和が見込めますし、日常の生活改善ポイントも、医師からアドバイスしてもらえますよ!