元気になるのは一時的!?
徹夜のお供として人気のあるエナジードリンク。
最近は、かわいらしい缶や瓶に入った商品も多く販売されていて、女性の愛用者も増えているようですね。
しかし、2015年の暮れに、ショッキングなニュースが流れました。
「エナジードリンクを毎日のように飲んでいた男性が、カフェイン中毒で死亡」
エナジードリンクには、カフェインがたっぷり入っているので覚醒効果が非常に強く、疲労回復の即効性があると評判です。しかし、常用すると、さまざまな健康被害を引き起こすことがあります。
亡くなった方は、徹夜の仕事が続いていたため、カフェインを致死量に至るまで摂取していたんだとか・・・。
カフェインはコーヒーや紅茶、緑茶にも含まれている成分ですが、1日の摂取上限量は400ミリグラムとされています。
ただし、安全基準が明確に定められていないので、この成分が大量に配合されたドリンクが出回り、過剰摂取の原因となっているのです。
他にも、「タウリン」や「ガラナ」など、肉体的なパフォーマンスをアップさせ、気分を上向きにするとうたっている成分も、エナジードリンクには含まれています。
しかし、これらの効果は医学的根拠がないのが実状です。
一方で、カフェインは依存性と耐性も強いという特徴があるので、気が付かないうちに摂取量が多くなるという危険を持っています。
その結果、交感神経が夜になっても活発な状態になり、生体リズムが乱れて寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めてしまったりといった睡眠障害を引き起こしてしまいます。
さらに恐ろしいのは、風邪を引いた時に飲むと治りが早くなるという、とんでもない常識がまかり通っていることです。
風邪薬には、気管支拡張成分が含まれていますが、カフェインと一緒に摂取するとこの作用が高まり、心臓を停止させることもあるので注意が必要です。
睡眠障害が新たな病気を引き起こす?
もう1つ問題なのは、エナジードリンクのカロリーです。
飲んだことがある方はお分かりだと思いますが、このドリンクには大量の砂糖も含まれていますから、飲みすぎるとカロリーオーバーになって、生活習慣病のリスクが高まります。
とくに心配なのは、糖尿病です。
インスリンの分泌量が低下するので、血糖値が上昇したままとなり、腎機能障害が発生して尿の生成ができなくなるとか、網膜の血管が傷つけられて失明してしまうといった恐ろしい病気を合併症として引き起こします。
どうしても徹夜をしなくてはならない状況になったら、エナジードリンクで危険な覚せい状態を作るよりも、短時間の仮眠をとるべきです。
15分ほど眠れば、体の疲れはある程度とれますし、気分もリフレッシュしますので、確実にパフォーマンスが上がります!
体内リズムへの影響も最低限で済みますから、睡眠障害を引き起こす心配も少なくなりますね。
リラックスするためのコーヒーもいいですが、どんな食品や飲料も、過剰摂取は毒になります。
心身の健康状態を保つには、何よりも良質な睡眠が一番!
エナジードリンクには頼らず、正しい生活習慣に改善することを心がけましょう!!